2007/1/24

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         お芝居めるまが「シアターリーグ」  
Vol.231               http://www.moon-light.ne.jp/
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1948年の今日は、映画「美女と野獣」が公開された日です。

ジャン・コクトー監督・脚本で、フランス映画の古典名作とされる同作は、
戦後初めて日本で封切られたフランス映画であり、
その後日本でも人気俳優となった、
ジャン・マレーの日本初登場となった作品でもあります。

現在は、ディズニーのアニメで有名な「美女と野獣」ですが、
ディズニーは、同作のミュージカルでブロードウェイに初進出。
日本では、劇団四季とディズニーの初提携作品でもあり、
四季の初演では、当時の新記録となる28ヶ月のロングランを達成しています。


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            演劇ニュース&コラム
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第51回岸田國士戯曲賞
残念ながら受賞作はありませんでした

歌舞伎がオリビエ賞候補に
市川海老蔵歌舞伎一座の「藤娘」「累」がノミネート

第10回鶴屋南北戯曲賞は本谷有希子が受賞
「遭難、」

ゲキ×シネ第4弾「メタルマクベス」
過去3作の一挙上映も決定

ハミングライフ
井上芳雄初主演映画

第64回ゴールデン・グローブ賞
「硫黄島からの手紙」が外国語映画賞を受賞

演劇チケット情報
1/16〜23発売の演劇・ミュージカルのチケット情報

映画前売りチケット
1/27〜公開映画の全国共通前売り割引チケット



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             今週の舞台・演劇用語
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「オンステージ・オフステージ」(onstage・offstage)

基本的には英語の翻訳で、
オンステージは「舞台上」、オフステージは「舞台裏」を表します。

「オンステージ」は、歌謡ショーなどで、
「それでは登場していただきましょう。○○さん、オンステージ!」のように
登場すること、もしくは上演することを指して使う場合もありますよね。
しかし、英語で「舞台に登場する」を言う場合は、
「come」「walk」「entrance」などを「onstage」の前につけて使います。

一方の「off」は「離れた・外れた」といった感じの意味で使われています。
「オフ・ブロードウェイ」などとも言いますよね。
劇団四季では「オフステージトーク」という、
ファンを交えたトーク会のようなイベントを終演後に催していますし、
「オフステージ」は、本番の舞台や舞台上を離れたもの、
と理解すれば良いのではないかと思います。

ちなみに、シェイクスピアの脚本のト書きでは「登場」を「enter」、
「退場」は1人の場合「exit」、複数人の場合「exeunt」が使われており、
英語として使われていることがあると共に、
今なお演劇用語として語学研究の対象ともなっているようです。
ところで、いくつか国語辞書をひいてみたところ、
「オンステージ」はすべての辞書に載っていましたが、
「オフステージ」はまったく掲載されていませんでした。
対義語のはずなのですが、ちょっとおもしろいですね。

次回は「桁吊り(けたづり)」という演劇用語をお伝えします!
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・取り上げて欲しい「演劇用語」募集中!



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あとがき

東京地裁は、JASRACの許諾を得ずに楽曲を生演奏していた罪で逮捕された
飲食店経営者(73)に、懲役10月・執行猶予3年の判決を下しました。
この方は基本的にクラシックの楽曲を演奏し、客からのリクエストがあると
Beatlesなどの曲を演奏していたそうですが、
JASRACからの請求は10年分で¥800万以上。

単純に概算すると毎日営業しても1日あたり20曲分以上に該当する金額です。
常識的に考えると「これだけ演奏したんだから該当する分支払え」
と言うべきだと思うのですが、こんな丼勘定がまかり通ってしまうんですね。
ということは、例えば駅前で投げ銭を募って弾き語りをしている人が、
通りすがりの人にリクエストされ、JASRACの管理する楽曲を歌うと、
逮捕された上に、何百万という額を請求されるかもしれませんよね。
今回の経営者は演奏料を取っていなかったのにこの結果ですから、
街角で演奏料を徴収していた場合、さらに悪質とみなされるでしょうし、
一体どんな刑が下されることか・・・

JASRACのやっていることは著作物を保護する為の面もあると思いますが、
物事には限度というものがありますよね。
保護しなければ創作者が成り立たず芸術は廃れてしまうでしょうし、
保護しすぎれば文化として広がらず、やっぱり廃れてしまうでしょう。

特に今回は、著作権法違反・73歳・飲食店経営と、証拠隠滅も逃亡も
恐れがない人に対し、警察が逮捕という手段を取っていますし、
判決をみても、ついつい裏事情を邪推してしまいます。
こうした見せしめ的な告発を重ねても、音楽業界の衰退にしかつながらない
でしょうし、JASRACが自らの首を絞めるのは自由ですが、
日常に密接した芸術・文化である音楽に対し、
この件のような過剰な取り締まりはいかがなものかと思ってしまいます。

                               kantaro
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