2005/9/14

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         お芝居めるまが「シアターリーグ」 
Vol.160               http://www.moon-light.ne.jp/
      発行部数 まぐまぐ:4439 めろんぱん:147 melma:74
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1954年の今日は、
木下恵介監督の映画「二十四の瞳」が公開された日です。

瀬戸内海の小豆島を舞台に、女教師と生徒達の交流を感動的に描いた、
壷井栄原作、高峰秀子・田村高廣主演の映画。
日本映画史に残る名作として、内外で高い評価を得ていますね。

この1954年は、黒澤明監督の「七人の侍」も作られた年で、
驚くほど多くの名画が生まれています。
この年のキネマ旬報ベストテンを見ると、
1位「二十四の瞳」、2位「女の園」、3位「七人の侍」
その他にも、成瀬巳喜男監督「山の音」「晩菊」、
溝口健二監督「山椒大夫」「近松物語」、山村聡監督「黒い潮」などがあり
日本映画の最盛期とも言える時期ですね。

しかし、先に挙げた中で現在単作でDVD化されているのは
七人の侍」「山の音」のみ。
近年の作品はかなりスベった映画でも発売されていく中、
ちょっと寂しい感じがしてしまいます。

1954年演劇・映画賞


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フジ・livedoor提携ミュージカル第1弾「GRAND HOTEL」
提携後の企画がミュージカルとは意外でした

グランドホテル作品詳細
小説・舞台・映画と歴史のある作品です

キングレコードiTMSに参加
SMEも年内参加との報道も

ミュージカル「冬のソナタ」来年日本初演
ユン・ソクホが総監督

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■「G・G」(別役慎司)
女四人「Who am I ?」「Who was I ?」
四人の過去も、今なぜそこにいるのかもわからない……
四人はそこで出会い、次第にコミュニケーションを取り出す……
そして見え始める、彼女らの深い闇
行き場を見失った愛・憎悪・記憶……
不条理っぽく感じる会話の連続
しかし、すべてに意味がある
パズルのような台詞 観客を誘う知的ゲーム


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            今週の舞台・演劇用語
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「口上売り・啖呵売」(たんかばい)

歴史は古く、本来は販売の技術として生まれた「たんかばい」ですが
現在では、ガマの油売りやバナナのたたき売りなどが、
大道芸の分野で伝統芸能としての位置を確立しております。

お客様をその気にさせる見事な話術や諸芸。
映画男はつらいよ」の寅さんでもお馴染みですね。
収入は実力次第、一人前になるのに時間がかかるといった点で、
芸事と同様に扱われてきたのではないでしょうか。

舞台の演目として有名な物に、二代目市川団十郎の「外郎売り」があります。
「拙者親方と申すは」で始まり、
「うゐ(い)ろうは、いらっしゃりませぬか」で終わるこの文句は、
演劇の基礎練習として現在でも使われています。

滑舌などを含めた発声練習になるだけではなく、
リズム・緩急・発音・・・
俳優の発声に関わる様々な面においての練習になるのです。

サクラなどを使い、あくどい商売として行われたこともあったようですが、
人を騙すということは、演じなければならないということで
芸事につながっていったのでしょうね。

さて次回は、「紙芝居」の歴史をお伝えしたいと思います。

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あとがき

9/3から公開されている映画「NANA」
既に興収15億円、観客動員110万人を突破し、大ヒットへの道を歩んでいます。

昨日発表のオリコンCDチャートでも、
シングルの1位&2位を映画登場キャラクターの楽曲が独占。
矢沢あいの原作コミックも、先月発売された第13巻が3週連続売り上げ1位と、
映画・CD・コミックで首位という記録を打ち立てました。

ここ数年、映画界は大盛況、邦画の大ヒット作も毎年生まれていますが
監督や俳優よりも「作品」がヒットの要因になっている感じですよね。
この「NANA」も、人気コミックの映画化ですし
世界の中心で、愛をさけぶ」「踊る大走査線」なども
人気作の映画化という面が、ヒット最大の要因と考えられますものね。

思えば舞台でも劇団四季は俳優より演目という方法で成功していますし、
日本ではそういう土壌があるのでしょうか。
洋画で考えると、俳優や監督が要因で映画が当たっている気がするので、
最近の日本のヒット方法は少々独特な感じもします。

しかし逆に考えると、
この人の作品なら!と言えるのは宮崎駿監督作くらいしかなく、
ましてや俳優では名前さえ思いつかない感じですよね。
作品の質でヒットするか否かが決まるというのは良い風潮だと思いますが、
名前で客が呼べる人がいないというのも、それはそれで寂しい気もします。

                               kantaro
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