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2003年10月24日

貸与権と著作権

最近映画のDVDが安い。
過去の名作など、¥1,500で手に入る物もあるくらい。
けれど、DVD化されていない古いビデオは
依然¥15,000くらいで売られていたりして、
ちょっとおかしな状態になっている。

しかし、CDショップに行くとどうも違和感が。
映画は¥1,500くらいから買えるのに、音楽CDアルバムは¥3.000くらいする。
だから、映画自体のDVDを買うより、映画のサントラを買う方が
値段が高いなんてことが起こってしまっている。
これではサントラを買う人はいなくなってしまうのでは?
と言うか、さすがに納得できない。

音楽CDが売れないらしい。
売上げの数字を見ると、数年前が異常に売れすぎていただけであって
常識的な範囲に収まっているだけのような気がするのだけれど
メーカー側に言わせると、不正コピーが横行しているのが原因ということだ。
avexはコピーコントロールCD(CCCD)を発売。
CCCDとは「パソコンで読み込めないCD」と言うが
実際は規格外CDなので、CDに似ているがCDではなく
そんなものをCDだと言ってマーケットに出していいのか?ということになる。
だいたい、このCDらしき物、最初は「コピーガードCD」と言っていたのに
いつの間にか名称が変わっているし。

音楽業界は躍起になっているようだが
他の芸能・芸術関連ジャンルと比較してみると
音楽界は、一番恵まれていると思う。
映画等に比べ「借りる」意識が低く「買う」意識の高いCDは
売れないとは言っても、枚数が出るし
メディアでも多く使われ、カラオケや有線からも印税は入る。

対して、一番恵まれていないのが、出版業界・文筆者ではないだろうか。
まず、部数が出ない上に単価が安い。
しかも、堂々と無料で本が読める図書館というシステムがある。

レンタル各社が「貸本」にも手を出そうとし始めていることから
本・出版物には与えられていなかった貸与権が
早ければ2005年から適用される見通しとなった。
映画や音楽は貸与権があるため、レンタルに使用されれば使用料が入るが
著作権法に依り、出版物にはこれが適用されていなかったのだ。

しかし、公共図書館には貸与権は適用される見通しはない。
公立図書館貸出実態調査によると
有名な賞を取った小説には、本を書店で買わずに図書館で借りた割合を示す
「図書館提供率」が40%を超えるものもあったそうだ。

これまでの日本同様、本に貸与権が適用されていない韓国では、
5年ほど前に貸本屋が大流行し、現在書店数は半減。
コミックの売上げは、10年前の1/10程度に減少。
多くの作家が筆を折った。

人の提灯で明かりをとりながら、提灯の灯りを消すような行為は
残念なことに日本でも見られる。
貸与権適用にあたり、テレビゲームソフトウェア流通協会から提出された
反対意見書の中に、こんな一文がある。
「コミックレンタルは、CD、ビデオレンタルと異なり、
無断複製の問題は発生しておらず、
レンタカー・貸衣装となんら変わるものではありません。」
(ARTS貸与権意見書より転載)


〜メールマガジン「シアターレビュー」vol.6〜
2003年10月24日

「貸与権と著作権」奥付

  • Posted : 2003年10月24日 20:10
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