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2009年2月16日

映画「オーストラリア」を見ました

2月28日に公開される映画「オーストラリア」を11日に試写で見ました。
そのレビュー・感想です。

上映時間2時間45分という大作で、
「ムーラン・ルージュ」のバズ・ラーマン監督作。
イギリス人貴族のニコール・キッドマンは夫を追ってオーストラリアへ旅立つが、
夫は亡くなっており、現地のカウボーイであるヒュー・ジャックマンと共に
1,500頭の牛を遠く離れたダーウィンまで連れて行かなければならなかった・・・

という作品の宣伝文から想像するに、
豪華で長ったらしく仰々しい、
いかにもハリウッド大作的な映画だろうと予想していたのですが、
まったく予想を裏切るところのない、それだけの映画でした。

主演のニコール・キッドマンとヒュー・ジャックマンはさすがの演技でしたし、
子役のブランドン・ウォルターズも可愛らしく好演でした。
また、1500頭の牛を連れて旅するシーンの映像は、
景色の美しさに合わせ、牛たちの迫力も満点で見応えがありました。
・・・しかし、これ以上はどう頭を捻っても褒める点を見出せません。

まず最も問題なのは、3時間近い作品でありながら、
何を訴えたいのか、何がテーマなのか、さっぱり伝わってきません。
また1シーン1シーンについても、自然や主演2人の美しさは描かれているものの、
そのカットに何の意味があるのかさっぱり伝わってきません。
つまり脚本のダメさに加え、演出もダメ。
過剰な演出の元、無駄にダラダラ長い映画で、観ていて非常に飽きました。

それから作中に、先の大戦の日本軍による攻撃
(ダーウィン空襲)シーンが出てくるのですが、
日本軍は上陸侵攻しましたっけ?
フィクションであろう映画において、日本軍と特定できるように描いておきながら、
歴史を歪曲するのはどうかと思ってしまいます。

まあしかし、上映中に飽きたのか疲れたのかモゾモゾと動く人は多かったものの、
途中で席を立つ人は目立ちませんでしたし、
主演2人のファンの方は観ても損はない映画なのかもしれません。
逆に言えば、作品のテーマを絞り、脚本を書き換え、監督を替えれば、
非常に素晴らしい映画になった可能性もある作品だと思います。


「オーストラリア」
公開:2009/2/28
配給:20世紀FOX/アメリカ映画
監督:バズ・ラーマン
出演:ニコール・キッドマン/ヒュー・ジャックマン
DVD:オーストラリア
オーストラリア [DVD]

「映画「オーストラリア」を見ました」奥付

  • Posted : 2009年2月16日 00:28
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