アリーナ・ステージ(arena stage)
客席と舞台の仕切りがない、フリーな形式の劇場を
「オープン・ステージ」と言いますが、
その中でも、特に舞台を取り囲むような客席のある作りを
「アリーナ・ステージ」と呼びます。
アリーナ・ステージは客席の中央に舞台がある感じですし、
あらゆる角度から観劇されますので、大掛かりな舞台装置はセットできず、
かなり限られた演出の下でのみ使われる劇場の形式です。
英語では「arena theater(アリーナ・シアター)」で
「円形劇場」を意味しますが、
「arena」の語源はラテン語で、
競技場や闘技などの「競争する場所」といった意味を表します。
劇場においては「舞台と客席が近い」ということが、
観る側の真剣さを問われると共に、
出演者にとっても緊張感のある距離ですので、
「出演者と観客の戦い」という感じですね。
日本で「アリーナ」と言うと、
球場などの大きな会場で特設された良い席を指しても使われますが、
舞台と近いことから派生して使われるようになったのではないでしょうか。