「蝶番」(ちょうつがい)
「抜き蝶番」(ぬきちょうつがい)
「蝶番」とは、ドアや蓋などを開閉するために用いる、金属の部品のことです。
最近では「丁番(ちょうばん)」と言うことも多いですが、
2枚の金属と回転軸で出来た姿が蝶々(チョウチョ)に似ていることから
蝶の番(チョウのつがい)と名付けられたものなので、
本来「蝶番(ちょうつがい)」が正しい言葉です。
「蝶番」は、芝居の世界でも日常と同様の使い方をしますが、
パネルの開閉など、場面転換の効率を上げるために用いるあたりが、
やや特徴的な部分かと思います。
特に、蝶番の軸部分の芯が取り外せるようになっている物を
「抜き蝶番(抜き蝶)」と言い、舞台装置においては
転換や仕込み、ばらしが簡単になるため重宝します。
2枚の羽部分は道具本体に固定してしまっても、芯を抜き差しするだけで、
素早く正確に道具を組み立てたりばらしたりできるというわけです。
抜き蝶番は、舞台の道具以外では見かけませんし、
また一般的な用途もあまりなさそうですよね。
もしかしたら、舞台の裏方さんのアイデアから生まれた物なのかもしれませんね。