キュー

「キュー」(cue)(q)

芸能の世界において「きっかけ」のことを「キュー」と言います。
テレビの舞台裏を描いたものなどで
「3・2・1・キュー」なんてシーンを見かけますよね。
実際の現場では、3までしか言葉としては発せず、
あとは手振りでキュー出しすることが多い感じがします。

舞台演劇の世界においても、
キューの出し方自体は同様ですが、様々なキュー出しが存在します。
開幕や舞台転換終了を照明・音響スタッフに知らせるキュー、
俳優に登場のタイミングを知らせるキューなどです。

この「キュー」というのは英語の「cue」。
ビリヤードで玉を突く「キュー」と同じスペルですが意味合いはまったく関係なく、
「合図」「きっかけ」というような訳になります。
英語の「cue」という言葉は、
劇中の役を表す場合や、台詞などを挿入する時にも使用する他、
キュー出しという意味合いで、音楽業界でも使われる言葉のようです。

おそらく語源は、ラテン語で「いつ」を表し、俳優に演技の始まりを指示していた言葉
「quando」(クアンド)を「q」と略していたことから来ているのだと思われます。
日本で、特に文字として表記するときなどに「Q」と書くことが多いのも、
きっとここから由来しているのではないでしょうか。

しかし日本では、本番で心臓がキュウ〜ンとなる、
いわゆる擬音から来たという笑い話の一説もあるくらいです。
キューを出す方も出される方も、そのくらい緊張感のある瞬間だということですね。

「キュー」奥付

  • Posted : 2008年6月15日 02:38
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