「入り」（いり）
「出」（で）
俳優やスタッフなどが、稽古場や劇場などに入ることを「入り（いり）」と言います。
劇場などに入る時間を「入り時間」、
お客様が沢山入ってくださったことを「大入り」、
楽屋に入ることを「楽屋入り」、
劇場入りする俳優などをファンが待つことを「入り待ち」と言うように、
多くの派生語があり、また広く一般にも用いられていますね。
逆に劇場などから出ることも、素直に「出（で）」と言います。
しかし「入り待ち」の対義語となる「出待ち」という言葉は一般的なものの、
「楽屋出」「出時間」などと言う表現はあまり耳にしないのが不思議なところです。
ちなみに公演中の俳優は、
だいたい開演の2時間前くらいが入り時間の目安になります。
ただし、衣装やメイクはもちろん、心身の様々な準備は人それぞれなので、
入り時間にもけっこう個人差があります。
逆に劇場から出る時間は、終演の1時間後くらいが目安でしょうか。
観劇に来てくれた知り合いなどに挨拶をして、
メイクを落としたらさっさと帰るという人が多い感じがします。
役目を終えたら一刻も早くほっと一息つきたいという思いは、
どんな仕事に就いていても同じなのかもしれませんね。