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「二日目芝居」(ふつかめしばい)




お客様に喜んでいただけるか?
公演関係者は常にその事で頭が一杯なのですが、舞台は生もの。
どんなに素晴らしい作品でも、やはりムラはあるものです。
ほとんどのお客様は1作品1回しか見ませんので
このムラに気づくことはまずありませんが、関係者は肌で感じるもの。
「どうもいつもと違う」「空回りしている」
このようにムラが悪い方へ働いてしまった公演を「二日目芝居」と呼びます。

稽古に稽古を重ね、やっとお披露目できる初日の公演は、
完成度はともかく、俳優の必死さも手伝い意外と好評な場合が多いものです。
ところが翌日(二日目)になると
初日の緊張感から解放され、ホッとしてしまっている俳優や、
初日の観客の反応を追い求めて芝居をしてしまう俳優など、
少々気が抜けたり、引き締まってない公演になってしまう場合があります。
ここから「二日目芝居」という言葉は生まれたのでしょうね。

俳優は、初日の自分が思い描いたものと少し違った演技で好評を得ると
つい観客の反応をうかがいたくなってしまいがちです。
しかし、これは舞台のトータルバランスを崩す要因ともなりますし、
俳優としてはいけない行為だと言われています。
俳優は、稽古で積み重ねてきた「役」で舞台に「存在する」ことが
大切なのですが、その感覚を会得するのは難しいことでもあります。

皆様も経験がありませんか?
ふと口に出た冗談が意外とうけて、
よしそれと違う機会に使ってみたら、シ〜ン・・・なんてこと。
これも「二日目芝居」です。
なぜうけたのか、どういう雰囲気や流れだったのかを探求せずに、
うけたことだけを追い求めると「二日目芝居」になるのですね(怖)



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