楽屋落ち

「楽屋落ち」(がくやおち)

身内の人間だけに理解ができる冗談や洒落を指す「楽屋落ち」。
「内輪受け(うちわウケ)」という言い方もありますが、
幅広く一般的に使われているのではないでしょうか。
特にお笑いの世界では、お客様が知りようもない人の物まねをしたり、
舞台裏をばらしたりというネタはよくありますよね。

江戸時代の歌舞伎の台詞にも、この「楽屋落ち」が存在しています。
普段、悪役を得意とする俳優が一般的な役を演じ、
「お前、悪い奴だなぁ」と言うと
「お前に言われたくない」といった台詞を返す、というものです。

では語源は?というと、落語の世界から生まれた言葉のようです。
高座でゴシップをネタとした話のジャンルを、
「一部の人には解らない」ということでこう呼んだのですね。

こう書いていると「楽屋落ち」とは
常連やコアなファンだけを対象にしたものに感じられるかもしれませんが、
元々、あくまで多くのお客様を楽しませるために生まれたものです。
ただ、その境界線は難しく
自己満足や自分本位に感じさせてしまう可能性も多々秘めていますよね。

日常生活の「楽屋落ち」(身内ネタ)でも同様ですね。
笑わせようと思って言った言葉が、かえって逆効果を生んでしまった・・・
なんて経験をお持ちの方も少なくないのではないでしょうか。
普段以上に、場の空気を読むことが重要になってきますよね。

「楽屋落ち」奥付

  • Posted : 2008年6月 2日 14:52
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