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劇場の非常灯




演劇用語から少し外れますが、
劇場の非常灯の話をご紹介します。

建築物には「非常灯(誘導灯)」の設置が建築基準法や消防法で義務づけられており、
もちろん劇場も例外ではありません。
その大きさや明るさは構造や地域によって異なるのですが、
この「非常灯」演劇関係者の敵となる場合が多いのです。

照明の効果を落としたり、暗転中でもぼんやりと舞台が見えたり・・・
不慮の自体を考えれば、お客様の安全第一となるわけですが
芸術を表現する視点から考えると、厄介な問題なのです。

では、どうやって対処するかと言うと
消防担当者の許す限りゼラ(色の付いたビニールシート)を貼り
多少明かりを和らげる、という方法があります。
しかし、当然これでは真っ暗にはできません。

そこで、暗幕を貼るなどして完全に消してしまう場合もあります。
この場合、事前のアナウンスや、
非常口への誘導員の配置等が義務づけられますので
それが許されるかはもちろん、演出上どちらが良いかも問題になります。

この他にも足元灯や隙間明かりなど、
演出効果を高めるため、様々な方法で劇場や裏方の努力が成されています。
開演前の暇な時間などに注意して見てみるとおもしろいかもしれませんね。

あっ、そうそう。
せっかくの努力が、携帯の明かりで妨げられてしまうこともあるので
上演中は音だけでなく光にも気をつけてくださいね。


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