書き割り

「書き割り」(かきわり)

舞台セットにおいて、風景や建物が描かれた張り物のことを、
「書き割り」と言います。

「書き割り」は、いわゆる背景画の大道具のことで、
紙や布に絵を描き、木で作った枠に貼り付けて使用します。
書いて作ったものが、いくつかに割ることが可能なことから
「書き・割り」という名前がついたそうです。

さて、舞台で使用する背景の絵は、大雑把に何でも「書き割り」と言うことも多いのですが、
細かく分類すると、定規で線を引いたようにキッチリと家屋などを描いたものを「書き割り」、
風景など遠くの景色を描いたものを「遠見」と呼びます。
また、木枠にはめて使うのではなく、布などのまま幕として使う場合は「道具幕」、
映画など、主に映像の世界で使われる写実的な背景幕のことは「ドロップ」と言います。
さらに、背景として使用する幕のこと全般を「書き割り幕」と呼ぶこともあります。

舞台セットとして、実際に大道具や小道具を用意するのではなく、
絵を描くことで代用する手法は、古来から様々なジャンルで用いられてきたため、
その呼び名もいろいろとあるのかもしれません。
中では「書き割り」というのが、最も広いジャンルで全国的にも通じる言葉ではないかと思います。

「書き割り」奥付

  • Posted : 2008年6月 2日 14:06
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