後見・黒子

「後見」(こうけん)
「黒子」(くろこ)

人の後ろ盾になって世話をしたり、
面倒をみたりすることを「後見」といいますよね。
そして、その役割の人が「後見人」。
この「後見」は、伝統芸能の世界から生まれた言葉です。

歌舞伎で、舞台の進行や俳優を手伝う黒い装束の人
「黒子」は有名ですよね。
俳優の後ろにいて、小道具を渡したり、衣裳を変える手伝いをしたり・・・
舞台の進行を「後ろ」で「見て」介添え(演技の補助)をしています。
つまり黒子は「後見」の一種なのです。

そして、能や狂言、歌舞伎などの「後見」という役割が後に一般的となっていき、
表に出ないで物事を処理するという意味合いで使われていくようになったのです。

また、「黒子」という言葉も、現在の演劇はもちろん、
テレビや映画など映像の世界でも普通に使われるようになっています。
ただし、「黒子」は「くろこ」と言われることが多いですが、
正確には「黒衣」と表記して「くろご」と読みます。
言葉の意味を考えると、この漢字の方が適切なのがわかりますね。
ちなみに浄瑠璃では、人形遣いが着る黒い衣装のことも「黒衣」と言います。

ところで、演劇界では「黒」は「無」を意味していることから、
見えてはいても居ないもの、という約束事になっています。
いくら黒子とはいえ舞台で見えてしまうこともありますが、
見えないものとして、舞台を楽しんでくださいね。

「後見・黒子」奥付

  • Posted : 2008年7月24日 00:55
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