押す

「押す」(おす)〜上演時間〜

劇場に出かけ、開演時間なので席に座ったのになかなか始まらない・・・
そんな経験はありませんか?
劇場ではお客様の集まり具合などで、多少開演時間を調整するのですが、
この時、予定時間を過ぎて始めることを「押す」と言います。

劇場で開演の前に、楽屋などに時間を教える役目の人がいます。
主に舞台監督・舞台監督助手と呼ばれる人が務めるのですが、
その際、「5分押しの開演30分前です」という感じで使います。
本来の開演時間の5分後に始めるという意味ですね。

さて、ロビーによく貼ってある「本日の上演時間」ですが、
面白いことに、この「押す」ということを前提に
表記していることが多いようです。
なぜかというと、21:15に終わる予定(表記してあった)お芝居で、
観劇後ロビーに出て時計を見ると21:25分だったら
「お芝居が伸びてたのかな」と思ってしまいますし、
終わる時間を想定して仕事や用事を入れている人にも
迷惑をかけてしまいますものね。
だからといって21:15終演予定と記載しておいて、
実際は21:05に終演してしまっても問題ですが、
微妙にコントロールしていることが多いようです。

そして、反対に開演時間前に始めることを「盗む」、
上演時間そのものを短くすること「巻く」 と言います。
こちらは別欄でご紹介しますね。

「押す」奥付

  • Posted : 2008年5月31日 15:08
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