「プロデューサー」(producer)
プロデューサーとは、英語で「生産者」という意味で、
演劇や映画に限らず、芸能の分野では製作の責任者を指して使われます。
混同されがちな「ディレクター(director)」は演出家。
映画などで言えば監督のことで、製作する作品におけるトップであり、責任者に当たります。
つまり、演劇の公演で考えるならば、
作品を創るのがディレクターで、
興行を催すのがプロデューサーの仕事、と考えればわかりやすいでしょうか。
ですから、興行を企画し、予算を組んで調達し、人事を司り・・・と、
プロデューサーの仕事内容は非常に多岐に渡ります。
要は興行の総責任者であり、商業的な成否についても責任があるため、
芸術への造詣が求められるのはもちろんですが、
ビジネスマンとしての能力もないと務まらない職務といえます。
ちなみに、日本の演劇界は劇団による興行が中心ですが、
ブロードウェイやウエストエンドを見ると、プロデュース公演が興行のほとんどを占めています。
日本でも、特に音楽界ではアーティストをトータルにプロデュースする
プロデューサーの役割が重要視されるようになってきた印象がありますよね。
日本の劇団では、主宰者=演出家=プロデューサーということも多いのですが、
それぞれ違う能力を要求される職種でもありますし、
演劇界でも近年は少しずつプロデュース公演が増えている感もあります。