専科

宝塚歌劇団「専科」(せんか)

宝塚歌劇団の各組の紹介、今回は番外編の専科です。
専科は「花月雪星宙」の5つの組とは違う、特別な存在です。
基本的には、一芸に秀でたベテランの上級生が数名在籍し、
その生徒たちは、ひとつの組に固定されることなく
各組に出演することができる、エキスパートのような存在となっています。
現在は17名が在籍しており、稀に専科だけの公演を行うこともあるものの、
多くは各組の公演に特別出演の形で出演します。

中でも、過去にトップスターを経験している春日野八千代や轟悠は
「トップの中のトップ(the Top of Top)」とも言われ、
各組の公演に出演するときには主役を演じます。
他の専科の生徒は作品中で脇を固め、重要な役を務めています。

元々専科は、舞踊専科、演劇専科、声楽専科、ダンス専科、映画専科などに
分かれていましたが、現在はそのような分類はないようです。
専科が何年に誕生したのかよくわからないものの、
1950年に春日野八千代が演劇専科に所属していますので、
それ以前に作られたものと思われます。

そんな専科も2000年に「新専科制度」が導入されました。
これは、当時の各組の2番手・3番手の生徒を専科に在籍させ、
外部公演やいろいろな組に出演させて、経験を積ませようというものでした。
やがて、その中からトップスターが何人か生まれたのですが、
在籍したことのない組でトップスターに就任することもあったために、
各組の特徴が薄れてしまうという傾向もあったようです。

現在は、新専科制度で配属された生徒は全員退団し、
専科にはベテランの上級生が在籍していますので
以前の形態に戻りつつあると言えそうです。

「専科」奥付

  • Posted : 2008年5月25日 16:27
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