台詞

「台詞」「科白」(せりふ)

俳優が舞台などの劇中で、登場人物として話す言葉を「台詞」と言います。
戯曲や脚本では、役者の動きを書いた部分を「ト書き」と言い、
この台詞とト書きで、戯曲本文の大部分を占めることになります。

この「台詞」という言葉は、文字通り「台本にある詞(言葉・文章)」という意味です。
一般にも、「おきまりの台詞」などと、
言いぐさや決まり文句という意味で使われていますね。

「台詞」は、通常「せりふ」と言いますが、「だいし」とも読みます。
また、同じ「せりふ」という読み方で(同じ意味で)「科白」とも書きます。
この場合の「科」は俳優の動き(しぐさ)を、
そして「白」は言葉を意味しています。
つまり、動きと言葉が一つになって「せりふ」になるということですね。

主に台詞は、他の登場人物と話をする「対話」、
独り語りをする「独白」、
観客に向かって語りかける「独白」に分類されるのですが、
漢字を見てもらうとわかるように、「白」という文字が多く使われています。
「白」という漢字には、
俳優によって塗り分けられる雰囲気を感じますよね。

ちなみに英語で「台詞」は、
「line」が(ほとんどの場合複数形の「lines」で)用いられます。
「line」は「行」、例えば脚本の中のある一行、といった感じの意味の単語で、
日本語の「白」と同じように、
ほとんど意味を持たない言葉が使われているあたり、非常に興味深いですね。

「台詞」奥付

  • Posted : 2008年11月22日 17:55
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