妻・端

「妻」(端)(つま)

「妻」(端)とは、建築の世界から生じた用語です。
大棟(屋根の頂部)から両側に山形に屋根がある(三角形の屋根)、
日本では一般的な家屋の屋根を「切妻屋根」と言い、
この屋根の壁面を「妻」と言います。

ちなみに、この切妻屋根のことを英語で言うと「gable」(ゲーブル)。
雪の多い地方のコテージやペンションに「○○ゲーブル」という名前が多いのは、
雪を屋根から下ろせるように切妻に造られている、
その建物の外観から名付けられているからではないでしょか。

また、建物の長い方の端部で、棟と直角になる壁面のことも「妻」と言い、
最近はあまり使われませんが、同じ「つま」の読みで「端」とも表記します。
そして、ここから転じて舞台では、
舞台面と平行な(お客様に正面を向いた)道具に対して、
直角に建てる張り物や支える物を「つま」と言います。
具体的には、家の扉や障子、襖などが挙げられるでしょうか。

この壁を意味する「つま」は、「夫妻」の意味の「妻」ではなく、
物の「はしっこ」や「へり」、物事の糸口を表す、「端」のことです。
ちょっと違いがわかりづらいかもしれませんが、
漢字としては「妻」よりも「端」の方が正しい感じがしますね。

ちなみに、大根などの「刺身のつま」も、
封建的な見方で夫婦関係に見立てて「妻」となった説と、
刺身のはしに置かれることから「端」となった説とあるようです。

「妻・端」奥付

  • Posted : 2009年2月14日 17:01
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