表方・裏方

「表方」(おもてかた)
「裏方」(うらかた)

劇場では舞台を境に、客席側を「表」、楽屋側を「裏」と呼びます。
そして、それぞれで働く人を「裏方」「表方」と言います。

「裏方」は大道具・小道具・音響・照明など、
お客様からは直接見えない仕事。
「表方」は受付・チケット係・売り子・誘導員など、
主に観劇に来られたお客様と直に接する仕事をする人を指します。

ちなみに、表方には劇場の支配人なども含まれます。
芝居に関わる人が裏方で、劇場で働く人たちが表方という感じですが、
近年は、表方を抱えている大きな劇場も一部あるものの、
多くの場合は、興行を行う側が受付などの表方を用意しています。
中小劇団ですと、非出演者である劇団員が両方を務める場合が多いようです。
そして、公演の主役である「出演者」は表裏どちらにも属しません。
「裏方」と「表方」に助けられて存在するという位置づけですね。

「陰で仕事をする役目」という意味で一般化している「裏方」に対して、
サービス業の仕事がこれほど増えたにも関わらず、
「表方」は、演劇界の言葉に留まっているところがおもしろいですね。

「表方・裏方」奥付

  • Posted : 2008年5月25日 15:56
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