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演劇鑑賞団体、及び各舞台の主催者様
多くの情報が溢れる昨今。
情報収集の手段として、インターネットを利用する方向へ時代は着実に進行しています。
それは比較的アナクロ的な芝居というジャンルでも同様です。
チケットを入手する為にも、
徹夜して並んだり、つながらない電話を延々とかけ続けるという労力は徐々に減りつつあります。
公演情報の入手からチケットの獲得、会場情報や自分の席の場所、会場近くの飲食店情報まで、
今はインターネットで簡単に得ることができます。
顧客のニーズにより、各劇団やプロダクションもそれぞれホームページを持ち、
公演を打つ度にネット上での情報発信に努めています。

会員増加に努める演劇鑑賞団体としても、
地域の情報が得られずに舞台を見られずにいる方々のためにも、
インターネット上での総合情報発信場所は必須のものと考えられます。
全国の演劇鑑賞団体の皆様、及び各舞台の主催者の皆様、
是非当Web Siteにご参加いただき、
地域の、そして全国のお芝居好きな方々のネットワークを、
増やしていただきたいと願います。
それが各演劇鑑賞会や劇団の発展、
引いては演劇界全体の発展につながれば、
私たちにとってもこの上ない喜びとなるところです。
公演情報とインターネット
最近、劇団や劇場は、多くのところが苦戦を強いられています。
例えば、最近では2002年7月、シェイクスピア作品の上演ホールとして、
つい15年ほど前に作られたばかりの、東京グローブ座の休館が決まりました。
また関西では、80年に渡り活動してきたOSK日本歌劇団に対し、
親会社である近鉄が支援の打ち切りを発表、
2003年5月の公演を最後に解散される見通しです。
さらに近鉄劇場と近鉄小劇場についても、閉鎖が決まっています。

これらは何が原因でしょうか?
不景気。その一言で片づけてしまうのは簡単かもしれません。
しかし映画界に目を向けると、
昨年「千と千尋の神隠し」が興行成績の記録を打ち立てたことを述べるまでもなく、
ビデオやDVDのこれほどの普及にも関わらず、一時期の低迷を完全に脱しています。

観衆は劇場へと足を運んでいるのです。

では、舞台・お芝居はなぜこれほど苦しい戦いになっているのでしょうか?
答えの1つに、情報不足が大きな要因としてあると思われます。
再び例えると、映画については、テレビ・雑誌などで情報が入り、
インターネットを開けば、ほとんどの作品が詳細を記したサイトを立ち上げています。

しかし、舞台やお芝居についてはどうでしょうか?
インターネット界の大御所・Yahoo!のサービスを見ても、
「テレビ」「映画」というジャンルはあっても、芝居や舞台に関わるものは存在しません。
また、最近では多くの劇団がホームページを持つようにはなりましたが、
生きた、つまりきちんと更新され、
サイト訪問者に情報を付与しているサイトは、まだまだごく僅かです。
せっかく、ある俳優や劇団に興味を持ち、インターネット上で探しても、
その劇団や俳優が、今どこで何をしているのか、いつどこでどんな公演を行っているのか、
情報が得られないことも少なくありません。

しかし、東京近郊に住んでいれば、多くの劇場・芝居小屋がありますし、
実際多くの公演が行われており、興味があれば自分の足で探すことも不可能ではありません。
ところが少し地方になると、いくら観劇してみたいという気持ちを持った人がいても、
情報が入らないが為に、ごく近所まで劇団が地方公演に来たりしていることを
知らない方がたくさんいらっしゃいます。

そしてこういう方々に観劇の機会を、演劇の情報を付与することができれば、
近日の舞台不況を覆すことができるのではないでしょうか。
劇場に足を運ぶことができなかった方たちに、
少しでも情報を与えられ、
1人でも多くの方に観劇の機会を作っていただけることを
演劇会全体の発展と共に、願って止みません。
観劇とコミュニケーション
多くのマスメディアが発達した現在、
人と人との対話を大切にした文化活動は
さらに必要不可欠なものになっていくだろうと考えられます。
テレビや雑誌など一方通行の情報が多くなり、
一方で口コミの情報や、人との対話は限られた場所の中だけにしかない・・・
演劇を観て、語り合いたくてもその相手がいない・・・

そのコミュニケーションの一端を担えるのが、インターネットの世界です。
現在インターネットは、国民の半数以上が利用する、
大きなコミュニティーとして確立されました。
そしてその利用人口は、日を追う毎に増加しつづけています。
インターネット利用者で、最も多くを占めるのが、コミュニケションの手段としての活用です。
メール、掲示板、チャット、など
いろいろな手段で、日本中、いや英語など他国語が使えれば世界中の人と、
多くの方がインターネットを通じてコミュニケションを取っています。

そこは、住んでいる地域も、男女も、年齢も、ほとんど関係のない世界です。
例えば、対人恐怖症や引っ込み思案で上手に意見を言い合えない人が、
メールや掲示板などではとても正直に発言できたりすることもあると思います。
障害があり、話すことが出来ない方なども同様です。
さらに、遠く離れた場所で同じ芝居を観た人達で、感想を言い合えたりもします。
1つの同じ芝居を見た
北海道の中学生と、九州の主婦が、感想を語りあうことができる
それが、インターネットの世界なのです。

インターネットの世界は、今までは出会うことが出来なかった人と出逢え、会話ができる場所です。
このホームページが存在することで、一人でも多くの方が観劇をし、
そして感動を分かち合える仲間になってくれることを
私たちは願っています。

2002/7 シアターリーグ開設にあたって