2005/10/12

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         お芝居めるまが「シアターリーグ」 
Vol.164              http://www.moon-light.ne.jp/
       発行部数 まぐまぐ:4372 めろんぱん:145 melma:76
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1928年の今日は、東京松竹楽劇部が設立された日です。

松竹は、1895年(明治28年)に大谷竹次郎が
京都新京極阪井座の興行主となったところに端を発します。
現在は東京に本社があり、寅さんのせいか東京の印象が強い松竹ですが
当時は関西で演劇の興行を行うのが中心で、元々は関西が起源なのですね。

松竹が新富座を買収し、東京に初進出したのは1910年。
新富座は東京・新富町にあった歌舞伎の劇場で
1923年の関東大震災で焼失、再建されず今に至っています。

現在も松竹の劇場として有名な歌舞伎座を直営にしたのが1914年。
1920年には、松竹キネマ合名社を設立、蒲田撮影所も開設し
松竹映画の歴史もはじまります。

そして1928年の今日、東京松竹楽劇部、後の松竹少女歌劇団(SKD)を設立。
同年には初の歌舞伎海外公演(ソビエト)も行われています。
さらに翌1929年には歌舞伎俳優全員が松竹の所属俳優となり、
松竹歌舞伎として今に至っています。
SKDについては、過去のメルマガをご参照ください。


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              演劇ニュース&コラム
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ネット配信の新レーベル・第1弾は岡幸二郎の楽曲を配信
ミュージカル関連楽曲配信にも期待したいところです

私の頭の中の消しゴム
日本のドラマを基にした韓国映画

「志村けん一座」旗揚げ
志村けん初の座長公演

MA初主演ミュージカル「FAME」
ジャニーズのMA(ミュージカルアカデミー)初主演

ミュージカルフェーム
映画・ドラマにもなっている名作ミュージカル

ツキコの月 そして、タンゴ
森光子13年ぶりのCDも発売

演劇チケット情報
10/6〜12発売分


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            今週の舞台・演劇用語
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「エチュード」(etude)

音楽で「練習曲」という意味で使われるこの言葉。
演劇の世界では「即興劇」というような意味合いで使われます。
同じ言葉なのに「練習曲」と「即興劇」
ずいぶん意味合いが違う感じがしますよね。
しかし、語源から考えるとちゃんとつながっているようです。

「etude」は英語圏でも使われているようですが、元々フランス語。
ラテン語で「熱意・情熱」という意味の「studium」が語源です。
英語では、同じ語源から「study」という言葉が生まれています。
日本語で言えば「勉強」ですね。
おわかりでしょうか?
エチュード=即興劇も、音楽の練習曲同様、
主に練習や勉強のときに用いられる方法なのです。

演劇におけるエチュードは、
場所や場面、人物の性格などだけが設定されていて、
動作や台詞も役者自らが創り出していく、という感じのものです。
演劇学校やワークショップなどで勉強のために行われるのはもちろん、
芝居の役をより認識するため、初期段階の稽古で行うこともあります。

エチュードを日本語で言うと即興劇ですが、
同じ即興劇と訳されるものに「インプロ」というものもあります。
こちらは来週取り上げますね。
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取り上げて欲しい「演劇用語」募集中!


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あとがき

1995年初演のNODA・MAP「贋作・罪と罰」が12月から
1990年初演の三谷幸喜12人の優しい日本人」が11月から
それぞれ再演が決まるなど、舞台名作の再演が増えている感じがしますね。

ここ数年、映画業界が好調な伸びを見せているのは
数多く報道されていますし、ご存じの方も多いかと思いますが
演劇界も、主にミュージカルの人気で、ここ数年好調な成績を収めています。
これまで東宝・四季・宝塚の三強だったミュージカル界に
ジャニーズが本格進出してきたのも大きいのでしょうか。
一方で、現代演劇や古典芸能などは減退を続けているらしく、
テレビ等への舞台俳優の進出が目立つことを考えると意外な感じですね。

ミュージカルは音楽の面でも日常的に触れることができますが、
ストレートの演劇などはそれも難しいですよね。
例えば「12人の優しい日本人」も、映画化はされていますが
初演時の舞台は、今や観ることも困難です。
舞台の映像をDVD化は無理でも、せめてネット配信できれば
かなり多くの人にアプローチすることができる気がします。
今回の再演には、江口洋介も出演しますし、
ファンのことを考えても、サービスのメリットは大きいですよね。

しかし、演劇の人気が高まったところで
音楽コンサートのようにスタジアム公演などは不可能でしょうし、
チケット争奪戦が激しくなるのが難点ですね。
上記2作品も、即チケット完売が予想されますので
観劇をお考えの方は各プレイガイドのチェックをお忘れなく!

                              kantaro
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