ベニヤ

「ベニヤ」(veneer)

「ベニヤ」とは、木材を回転させて1mm程に薄くはぎとった単板のことです。
原材料はラワン(lauan)という木材であることが多く、
「ベニヤ」といわれて思い浮かべる物は、ラワンベニヤがほとんどです。

このベニヤの木目が交差するように奇数枚重ねて接着させたものが俗に言う「ベニヤ板」で、
日本語で「合板」(ごうはん)、英語では「プライウッド(plywood)」と言います。

家具や型枠、近年は壁や床など幅広く使われるベニヤの合板は、
安くて入手が簡単な上、釘は打ちやすく、ネジは止まりやすいなど、
非常に利点が多いため、舞台の世界でも大道具の基本となる材料です。
作品ごとに必要な道具が合板で造られる他、平台張り物・パネルなど、
舞台で使われる多くの一般的な道具も合板で出来ていることが多いのです。

中でも、コンクリートの型枠用の合板で、建築業界で用いられる
「コンパネ」(コンクリート・パネル)(concrete panel)と呼ばれるものは、
舞台の基本的な素材として非常によく用いられます。
コンパネにも何種類かのサイズがありますが、
舞台でよく使われるのは厚さ12mm、900×1800mm(3×6尺=サブロク)のサイズです。

ちなみにコンパネは、様々な素材で造られた複合パネルを表す
「コンポジット・パネル」(composite panel)を省略しても使われます。
「コンポジット」は「複合・合成」という意味なので
コンパネ=合板=ベニヤ板という誤解も生まれていますが、
前述の通り、実際はそれぞれに意味が違っていますのでご注意を。

「ベニヤ」奥付

  • Posted : 2009年9月10日 02:36
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