2005/6/1

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         お芝居めるまが「シアターリーグ」 
Vol.145                http://www.moon-light.ne.jp/
       発行部数 まぐまぐ:4939 めろんぱん:147 melma:71
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1899年の今日は、東京の神田錦輝館で
初のニュース映画「米西戦争活動大写真」が上映された日です。

映画の歴史を簡単に紐解いてみると、
エジソンが「キネトスコープ」を発明し、視聴する店舗を開いたのが1894年。
キネトスコープは、フィルムを輪につないで箱の中に入れ、
観客はそれを覗き見るという機械です。
映像系の美術館などで見たことのある方も多いのではないでしょうか。

しかし、これでは1人に対して機械も1台必要となってしまいます。
そこでフランスのリュミエール兄弟は、シネマトグラフを開発しました。
シネマトグラフは、フィルムを映写機でスクリーンに投影するシステムで、
現在の映画の原型となっているものです。
翌1895年のことでした。

明治の時代だった日本には、1897年にシネマトグラフが持ち込まれ、
一般に公開されていたようです。
当時は「活動写真」と呼ばれ、無声映画だったため、
「弁士」と呼ばれる人が傍らで解説していたのは有名ですね。

そして1899年の今日、はじめてのニュース映画が上映されたのに続き
同年6/20には、東京・歌舞伎座で初の日本映画
「大坂道頓堀の図」「大坂舞子の踊り」が上映されています。
今では「映画」としてすっかり定着し、
はるか昔のことに思えますが、僅か100年ほど前のことなのですね。


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              演劇ニュース&コラム
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レ・ミゼラブル上演2,000回
来春の再演も決定

米タイム誌のベスト映画100
日本映画からも4作選ばれています

映画「亡国のイージス」完成
公開は7/30〜

江口洋介「12人の優しい日本人」で初舞台
東京サンシャインボーイズの人気作が再演

■「12人の優しい日本人」作品詳細
映画にもなっています

田村正和、2年ぶりの舞台
「新・乾いて候 そなたもおなじ野の花か」

演劇チケット情報
6/1〜7日発売分


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■「タイガー&ドラゴン「三枚起請」の回」(宮藤官九郎
脚本:宮藤官九郎、プロデュース:磯山晶、演出:金子文紀、
主演:岡田准一と「木更津キャッツアイ」のメンバーが再結集し、
長瀬智也・塚本高史・阿部サダヲら
宮藤作品お馴染みの面々もキャストに迎えた2005年新春スペシャルドラマ。


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            今週の舞台・演劇用語
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「着ぐるみ」

「着ぐるみ」とは、
俳優がその生身を覆い隠してしまう衣裳を総じて称するもので、
「人が着るぬいぐるみ」を略した言葉です。

「ぬいぐるみ」は、
説明するまでもなく、綿などを布などでくるんだおもちゃですが、
芝居では、例えば立ち回りなどで使う、
刀に見立てて作った棒などのことも指します。
「ぬいぐるみ」を漢字で書くと「縫包(縫い包み)」なのですが、
字の如く、縫って包んだものを表す言葉と言えそうですね。

同様に、着ぐるみと言うと
動物やキャラクターものがすぐに思い浮かびますが
無機質なビルや家具、植物など、背景的なものであっても
着て包まれる衣裳は、総じて着ぐるみと呼びます。
「着包み」ということですね。

ところで、舞台に出てくる「着ぐるみ」は、
大抵の場合、手作り・経費削減等の問題により、
見た目以上に重く、暑く、動きづらいものが多いようです。
見ただけでは中の俳優が誰なのかもわかりませんし、
俳優にとっては与えられたくない役割の一つといえますね。

そして、俳優のアルバイトとして有名なものに
この「着ぐるみ物」があります。
遊園地やデパートの屋上である「○○戦隊ショー」なるものです。
夏休みの時期に多いこの手の仕事は、
一般的なアルバイトより報酬も良く、体を使う鍛錬にもなるのですが、
かなり暑く、倒れてしまう人も多いとか・・・

けれど、ディズニーランドのミッキーマウスは、
「着ぐるみ」ではなく「本物」だそうですから、
お出かけの際は、そんな野暮な心配はせずに楽しんでくださいね(^O^)

次回は、「被り物」という、
今回と同じようでちょっと違う用語をご紹介しようと思っております。

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あとがき

今日は、初のニュース映画が上映された日ですが、
NHK国際放送記念日でもあります。
1935年の今日、NHKラジオが北米西部とハワイに向け、
日本語と英語による海外国際ラジオ放送を開始したそうです。

この放送は、太平洋戦争後の一時期中断したこともありますが、
現在も「NHK WORLD ラジオ日本」の名前で
聴取できる国や言語を増やしつつ放送が続いています。
今では、NHKのサイトでオンライン聴取もできるようになっており、
見てみると、ニュースはなんと22カ国語で放送されています。
中にはベンガル語、ウルドゥ語など聞き慣れない言葉も含まれており
聞いているだけで、なんだかワールドワイドな感覚です。
何を言っているのかさっぱりわかりませんけれど。

海外放送の番組表を見ると、ニュースや海外の安全情報がメインのようですが
NHKラジオ第一の番組がそのまま流れている時間もあるようです。
思えば、国内のラジオ第一を聞いていても
全国放送の番組では、音楽をかけている途中に各地の交通情報を挟んだり、
工夫している様子が伺えますよね。

そう考えてみると、ごく狭い範囲を対象に
地域の交通情報情報などを報じていたかと思えば、
次の瞬間には、地球の裏側にまで向けて発信している時もあるんですよね。
想像するだけで、私なんか単純にすごいなぁと思ってしまいます。

ところでNHKでは、
災害時などテレビラジオで同じ音声を流す場合がありますが
聞いていてちょっと疑問に思うことも。
ラジオで「ご覧いただいているのは地震が起きたときの映像です」
などと言われても困ってしまいますものね。
大事な映像情報を逃しているような気がして不安になる時もありますし、
その辺は改善してほしいように思います。

と、前書きの没ネタだったのですが
ちょっと言いたかったので後書きに使ってみました。
                               kantaro
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