商業演劇

「商業演劇」(しょうぎょうえんげき)

商業演劇とは、文字通り商業(営利)を目的とした演劇のことを表す言葉ですが、
どんな興行においても、営利を目的にするのは当然のことですよね。
演劇界では、その他のお芝居(ストレートプレイ)の
小劇場演劇」「新劇」などとジャンル分けをするために用いられる言葉です。

商業演劇は、ほとんどが興行会社の主催によって大劇場で公演が行われ、
多くのお客様を呼ぶことができる、スターが主役を務めるのが特徴です。
上演されるのは、肩の凝らない大衆的な作品が多く、
演目ではなく、主役ありきで公演が企図されることがほとんどです。

また、公演時間が3時間程と長いことが多く、
幕間に1時間近い休憩(または複数回の休憩)が取られるのも、商業演劇ならではと言えます。
これは、近隣の飲食店での食事や、お弁当付きパッケージで観劇に訪れる
遠方からの団体客や年配のお客様が多いためで、
お芝居だけでなく、食事などもセットで楽しみに訪れる方が多いようですね。

このように「商業演劇」は基本的に興行形態で分類する言葉のため、
大衆演劇をはじめ、一部の歌舞伎ミュージカルなど、
大劇場で上演される公演は商業演劇と見なされることもあります。
厳密な区分けがあるわけではありませんが、
文化的・芸術的に優れた作品を創るということを主目的とせず、
大衆に人気のある俳優を起用し、お客様を楽しませることに主眼を置いた公演が
「商業演劇」である、と捉えれば良いのではないかと思います。
ですから、演劇のジャンルとして商業演劇の対極にあると考えられるのが
現在は「小劇場演劇」と言えるのではないでしょうか。

「商業演劇」奥付

  • Posted : 2008年9月21日 18:18
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