2009年2月11日

vol.338 | テレビ番組の編集

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

         お芝居めるまが「シアターリーグ」 

Vol.338                 http://www.moon-light.ne.jp/
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

1903年の今日は、シェークスピアの「オセロ」が日本で初演された日です。

「正劇・オセロ」というタイトルで東京・明治座で上演された
川上音二郎一座によるこの公演は、
日本初のシェイクスピア作品上演という、大きな意味を持った公演です。

また、歌舞伎などでもわかるように、舞台は女人禁制だった日本の演劇界。
この公演でデズデモーナ役を務めた川上貞奴は、
近世の日本演劇において、初めて舞台に立った女性となりました。
シェイクスピア劇の受容という意味も合わせ、
日本演劇界にとってエポックメイキングな公演だったことがわかりますね。


◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
              演劇ニュース
◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆

容疑者Xの献身
東野圭吾のベストセラーをキャラメルボックスが舞台化

第51回グラミー賞
ミュージカル・アルバム部門は「In The Heights」

楽天ブックスがDVD割引率26%に
再び最安値に並んだ感じですね

ブルース・ブラザーズ
6月にミュージカル・ライブの来日公演

シネマ歌舞伎第8弾「刺青奇偶」
中村勘三郎・坂東玉三郎

罪とか罰とか
ケラリーノ・サンドロヴィッチ監督の映画

演劇チケット発売情報


◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
             今週の舞台・演劇用語
◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆

「入り」(いり)

稽古場や劇場などに入ることを「入り(いり)」と言います。
劇場などに入る時間を「入り時間」、お客様が沢山入ることを「大入り」、
楽屋に入ることを「楽屋入り」、
劇場入りする俳優などをファンが待つことを「入り待ち」と言うように、
多くの派生語があり、また広く一般にも用いられていますね。

逆に劇場などから出ることも、素直に「出(で)」と言います。
しかし「出待ち」という言葉は一般的なものの、
「楽屋出」「出時間」などと言う表現はあまり耳にしないのが不思議ですね。

ちなみに公演中の俳優は、
だいたい開演の2時間前くらいが入り時間の目安になります。
ただし、衣装やメイクはもちろん、心身の様々な準備は人それぞれなので、
けっこう時間に差があったりするものです。
逆に劇場から出る時間は、終演の1時間後くらいが目安になります。
観劇に来てくれた知り合いなどに挨拶をして、
メイクを落としたらさっさと帰るという人が多いのではないでしょうか。
役目を終えたら、一刻も早くほっと一息つきたいという思いは、
誰しも同じなのかもしれませんね。

───────────────────────────────────
■取り上げて欲しい「演劇用語」募集中!


●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
あとがき

最近、NHKを見ているとやけに豪華なCGやセット、小道具など
無駄にお金がかかっているなぁと感じることがあり、
せっかく良い番組を見ていても、ちょっと興醒めしてしまうことがあります。
逆に民放では、CMは減り、セットや道具なども簡素なものが増え、
さらに余計な予算がかからない生放送も増加しており、
見ているだけでも、大変そうだなぁと思うことがしばしば。
春から日テレやTBSではゴールデンでも生放送の帯番組が始まるそうで、
本当に厳しい情勢なのが伺い知れますね。

最近、通常は録画のバラエティを生放送する番組をいくつか見たのですが、
特に芸人が出ている番組は、生の方がおもしろかったように思いました。
練り上げられたドラマやコントなどの番組が減ってしまった現在、
テレビをつまらなくしているのは編集なんだな、と改めて感じたのでした。
山場でCMを入れたり、盛り上がっている場面をやたらとリピートしたり、
画面を覆う程にテロップを入れたりという、
見ていてげんなりしてしまう編集は、どうして廃れないのでしょうね。

テレビに出ているほとんどの芸人や俳優、歌手などは、
何十万、何百万人の中から勝ち抜いた、選ばれた人が出ているのであって、
多くの人が、それなりの芸能や話術などを持っているわけですよね。
それに対し、テレビの編集に携わっている人の中には、
プロと呼ぶに相応しい人がどれだけいるでしょうか。
最近、日本でテレビ離れが進んでいるのは、
視聴者を馬鹿にした番組作りが行われているというのはもちろん、
出演者をもリスペクトしない番組作りの姿勢が、
大きな要因になっているのではないでしょうか。
おそらく、当座チャンネルを回されないための手段なのだと思いますが、
長い目で見れば決してプラスになるはずがありませんよね。
長寿と言われる番組では、そうした編集が行われていないことが、
それを証明しているのではないでしょうか。

                               kantaro
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■発行 : 有限会社moon-light

芝居・演劇・俳優「シアターリーグ」
メルマガへの広告掲載
ご意見・ご感想などお待ちしております
メルマガ登録・解除
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

「vol.338 | テレビ番組の編集」奥付

  • Posted : 2009年2月11日 15:00
  • Prev : « vol.337 | 映画と演劇の相乗効果
  • Next : vol.339 | 越路吹雪 »
  • Home : お芝居めるまが「シアターリーグ」 | シアターリーグ