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2007年11月 8日

■映画とミュージカル 相互乗り入れ

日経とeiga.comで、映画と舞台の相互乗り入れに関する記事が掲載されています。

eiga.comでは、長い間低迷していたミュージカル映画が最近復活したことを、
日経トレンディでは、「いきなり歌ったり踊ったりするのについていけない」と、
一部のファンのものだったミュージカルが最近人気が急上昇していることを、
共に最近公開された「ヘアスプレー」を紹介しながら触れています。


1940年代から50年代には黄金期を誇ったミュージカル映画も、
フレッド・アステアやジーン・ケリー、ジュディ・ガーランドといった、
歌って踊るだけで観客を魅了するスターが続かず、
革新作「ウエスト・サイド物語」(61)がソフィスティケイトされたミュージカルの世界を
過去のものにしたことなどから、衰退の一途をたどってしまった。
しかし今、なぜミュージカルが再び脚光を浴びているのか?

eiga.comミュージカル映画完全復活!舞台と映画のおいしい関係


60年代70年代にはミュージカル映画が盛んにつくられたが、80年代に入って激減。
90年代にはほとんど姿を消していた。
それが、ここにきて製作本数が増加。
テレビ映画『ハイスクール・ミュージカル』の大ヒット現象まで含めると、
まさにミュージカル映画復活といえる勢いをみせている。
なぜ今、ミュージカル映画が人気なのだろうか。

日経 映画界と演劇界の相互乗り入れがもらたしたミュージカル映画ブーム

1961年の「ウエスト・サイド物語」が
ミュージカル映画にとって1つの転換期になったのかもしれませんが、
1960年代には「マイ・フェア・レディ」「サウンド・オブ・ミュージック」「メリーポピンズ」
など、今でも人気の名作が多数生まれており、
1970年代以降、少しずつ姿を消していった感じがします。

近年の人気復活は、2000年以降の「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ
「ムーラン・ルージュ」辺りから顕著になり、
オペラ座の怪人」が決定づけた感じでしょうか。

人気復活の理由として、両紙は以下のように記しています。


理由のひとつは、舞台畑の才人が、映画の世界でも新鮮なアプローチでミュージカルの魅力をアピールし得たということ。
面白いのは、舞台の世界では逆に、映画のミュージカル化が花盛りということ。
舞台と映画のおいしい関係は続きそうだ。

eiga.com


『ヘアスプレー』のアダム・シャンクマン監督は
「多くの人がミュージカルのリバイバルを望んでいるのは、
このジャンルが喜びにあふれ、きわめて映画的だからでしょう。
観客はもう戦争映画には飽き飽きしているし、現実の社会より
<もっとハッピーな世界に逃避したい>という思いがあるのではないか」と言う。
ブームの根底には、より楽しいものを求める観客の志向があるというわけだが
、それは裏を返せば「今が暗い時代だから」と言うのは劇作家・演出家の鴻上尚史だ。
実は、演劇界においても近年ミュージカル公演が増えており、
鴻上を含め、かつて小劇場ブームをひっぱった脚本家や演出家が次々とミュージカルに進出している。

日経

近年目立つ、舞台と映像のボーダーレス化が大きく影響を及ぼしている感じですね。
これはアメリカの状況とリンクするように日本でも同様ですし、
ミュージカル映画が日本でもヒットしているのは、同じような状況なのでしょうか。
いずれにせよ、舞台ヒット作の映画化、映画ヒット作の舞台化は
今後ますます進んでいきそうですね。

ミュージカル
ミュージカル 名作映画

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「映画とミュージカル 相互乗り入れ」奥付

  • Posted : 2007年11月 8日 23:01
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