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2008年8月23日

■洋画離れ止まらず 興行収入4割減少

今年の洋画興行収入が、対前年比4割減と大幅に落ち込んでいるそうです。

20世紀フォックスやワーナーなど洋画大手5社の今年1月〜7月の興行収入累計が昨年同時期の約4割減の大幅な落ち込みを記録した。業界では、消費不況による節約ムードや、若者らに字幕が敬遠されていることなどが原因とみており、今年後半も大きな回復は期待できないとの見方が広がっている。
日本映画製作者連盟によると、大手5社と単館系作品を中心に扱う独立系5社をあわせた洋画の興収累計(1月〜7月)は約461億円で30・8%減だった。うち、独立系は約126億円で1・9%増だったが、大手5社は約335億円で38・3%減の激しい落ち込みとなった。
一方、邦画は「崖の上のポニョ」が興収100億円を突破するなど好調で同18・9%増の約536億円。市場全体でみると約997億円で同10・8%減だった。

落ち込みについて見方はさまざまだ。大手の一社、ソニー・ピクチャーズエンタテインメントでは「DVDの低価格化に加え、吹き替えの海外テレビドラマに慣れた若者が、字幕の洋画を嫌っているのでは」とみている。また、独立系のムービーアイは「家庭の大画面テレビで簡単に映画を楽しめる環境がごく普通になったことが大きいのでは。それにほとんどの作品は、すぐにDVDで借りることができる」と話す。
「ポニョ」を手がける東宝は「昨今のガソリン価格の高騰で、郊外型のシネコン(複合映画館)に車で出かける人が減っているのも大きな原因。市場全体の対前年比割れは、不況による節約ムードも大きい」と警戒している。(岡田敏一)
産経新聞(2008/08/22)

7月に報じられた2008年上半期の興行収入では、
洋画大手13社の5月までの対前年比は21.5%減でしたが、
さらに大きく落ちた数字が発表されていますね。
今回の報道は、洋画大手5社ですから、いわゆるハリウッド大作が大ゴケしているのと、
「崖の上のポニョ」「花より男子ファイナル」などの
ヒット作が出ている邦画に、ますます押されているということなのでしょうか。

この記事では、ガソリン代の高騰で郊外型シネコンへの足が遠のいているとありますが、
同じく不況・ガソリン代の高騰に悩まされているアメリカでは映画館への客足が伸びており、
歴代新記録となった2007年と同等のサマーシーズン興行成績になりそうとのこと。
元来映画は不況に強い娯楽産業と言われていますし、この分析は妥当ではない感じがします。

また、若者らに字幕が敬遠されているというところに原因を求めるのも無理がありすぎるように思えますし、
このように他者を理由としているようでは、復興はほど遠そうな気がしてしまいます。

2008年上半期の映画興収

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「洋画離れ止まらず 興行収入4割減少」奥付

  • Posted : 2008年8月23日 18:39
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