演劇ニュース

「ONCE ダブリンの街角で」(Once)は、アイルランドの首都ダブリンを舞台に、
ストリートミュージシャンの男とチェコからの移民の女が、音楽を通して心を通わせていくラブストーリー。
ジャンルとしてはミュージカル映画に属するかと思いますが、
昨今のミュージカル作品のように突然歌い踊りだすものではなく、
演奏したり聴いたりする音楽から、主人公たちの心情を表現するという自然なかたちが取られています。

映画は、アイルランドのトップバンド「The Frames(THE FRAMES)」のグレン・ハンサード(Glen Hansard)と、
ハンサードが実際に旅の途中で出会い、ソロアルバムでは共演も果たしている
チェコのマルケタ・イルグロヴァ(Marketa Irglovs)が主演すると共に、劇中の楽曲も担当。
主題歌の「Falling Slowly」は、第80回アカデミー賞の歌曲賞を受賞。
サントラも大ヒットを記録し、第50回グラミー賞にノミネートされた他、
アメリカの雑誌エンターテインメント・ウィークリーが発表した最近25年間のベスト・サントラでは3位にランクインされています。

この映画「ONCE ダブリンの街角で」が、ブロードウェイでミュージカル化されます。
プロデューサーのジョン・N・ハート・Jr.(John N. Hart)、
ジェフリー・サイン(Jeff Sine)、レデリック・ゾロ(Fred Zollo)の3人が共同で舞台化の権利を取得。
2010〜2011年シーズンの上演を目指すということです。

近年、特にミュージカルにおいて、ハリウッドとブロードウェイはヒット作の共有が当然の密接な関係になっていますが、この作品はアイルランドの低予算映画。
良い作品はどんどん舞台化される流れは、ますます加速している感じですね。

※追記
ブロードウェイ公演の詳細が決まりました。2012年2月28日からプレビュー、3月18日に正式オープン。

●ミュージカル「Once」
日程：2012/2/28〜　プレビュー
日程：2012/3/18〜　Bernard B. Jacobs Theatre
演出：John Tiffany
脚本：Enda Walsh
作詞・作曲：Glen Hansard/Marketa Irglova
出演：Steve Kazee/Cristin Milioti
CD：2012/3/13発売：Original Broadway Cast

●映画「ONCE ダブリンの街角で」
公開：2007/11/3
原題：Once
配給：ショウゲート/アイルランド映画
作詞・作曲：グレン・ハンサード/マルケタ・イルグロヴァ
監督：ジョン・カーニー(John Carney)
出演：グレン・ハンサード/マルケタ・イルグロヴァ/ヒュー・ウォルシュ/ゲリー・ヘンドリック/アラスター・フォーリー

●DVD：ONCE ダブリンの街角で

●サントラ：ワンス ダブリンの街角で