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2010年6月15日

■ドラマ「歸國」

倉本聰脚本の「歸國」が、ビートたけし・小栗旬などの出演でドラマ化されます。

倉本聰主宰の富良野塾は今春幕を下ろしましたが、富良野GROUPは公演を続け、
6月末から富良野演劇工場をはじめ全国で「歸國」を上演予定となっています。

「歸國」は、棟田博の小説「サイパンから来た列車」を元に倉本聰が書き下ろしたもので、
敗戦後の8月15日、東京駅の人気のない深夜に、一台の幻の軍用列車が着き、
サイパンで玉砕した英霊達が夜明けまでの一刻、復興した東京を見て歩くという物語。

そして、この倉本聰の「歸國」が、TBSで8月14日(土)21時から
大型スペシャルドラマとして2時間半に渡って放送されます。
出演はビートたけし、小栗旬のほか、
向井理、塚本高史、温水洋一、遠藤雄弥、ARATA、堀北真希、八千草薫、石坂浩二など。
ドラマは5月末にクランクインしており、6月下旬から本格的な収録の予定。

※2010/06/22追記
日本兵・秋吉部隊長役に長渕剛が決定しました。
長渕剛は、1997年7月~「ボディーガード」(テレビ朝日系)以来13年ぶりのドラマ出演。
映画を含めても、1999年の映画「英二」以来11年ぶりの役者業となります。

※2010/08/06追記
ドラマキャスト、コメント等追記しました。

歸國

ドラマ「歸國」
放送:2010/8/14 21:00〜23:24 TBS
演出:鴨下信一
脚本:倉本聰
出演:ビートたけし/長渕剛/小栗旬/向井理/塚本高史/温水洋一/遠藤雄弥/生瀬勝久/ARATA/堀北真希/八千草薫/石坂浩二/笈田ヨシ
プロデュース:八木康夫/吉田雄生/真木明
製作著作:TBSテレビ

富良野GROUP「歸國」
日程:2010/6/27〜7/24 富良野演劇工場(北海道)
   2010/8/03 札幌市教育文化会館(北海道)
   2010/8/12〜8/15 赤坂ACTシアター(東京)
   2010/8/16〜8/17 シアターBRAVA!(大阪)
   2010/8/19 長久手町文化の家(愛知)
   2010/8/21 鈴鹿市民会館(三重)
脚本・演出:倉本聰
音楽:倉田信雄
チケット:[札幌][東京][大阪][愛知][三重]

【物語】
8月15日終戦記念日の深夜。
静まり返った東京駅のホームに、ダイヤには記載されていない1台の軍用列車が到着した。
そこに乗っていたのは60余年前のあの戦争中、南の海で玉砕し、そのまま海に沈んだ英霊達。
彼らの目的は、平和になった故国を目撃すること。
そして、かの海にまだ漂う数多の魂にその現状を伝えること。
永年夢見た帰国の時、故国のために死んだ彼らは、今の日本に何を見たか・・・

【ドラマ・キャスト】
大宮上等兵:ビートたけし
木谷少尉:小栗旬
河西洋子(当時):堀北真希
日下少尉: 向井理
竹下中尉:塚本高史
志村伍長:ARATA
水間上等兵:遠藤雄弥
坂本上等兵:温水洋一
立花報道官:生瀬勝久
河西洋子(現在):八千草薫
大宮健一:石坂浩二
秋吉部隊長:長渕剛

TBS ishop

【作者の言葉】
終戦。
あれから六十余年が過ぎ、戦争の記憶は風化しつつある。日本がアメリカと戦ったことすら知らない子供がいるという。忌まわしい過去を忘れることも倖せな生き方といえるかもしれない。だが。
少年時代をあの戦争の中で過した僕らの世代にとって、国の命令で国の為に散華した当時の若者たちの心情を想うとき、たゞ忘れたでは済ませられない深く厳しい想いがある。
景気々々と狂奔し、豊かさの中で有頂天に騒いでいる今の日本人の姿を見たら、今なお南の海に沈んだまゝの数十万体の英霊たちは一体どのように感じるのだろうか。
戦後間もなく棟田博氏が書かれた「サイパンから来た列車」という短篇小説の秀作がある。敗戦後十年の八月十五日。東京駅の人気ない深夜に、一台の幻の軍用列車が着き、サイパンで玉砕した英霊たちが夜明けまでの一刻、復興した東京を見て歩くという卓抜な発想の物語である。この発想が永年僕を捉えていた。
戦後十年目の日本人と、戦後六十余年たった現在の日本人の生き方心情はそれこそ極端に変わってしまった。戦後十年目に帰還した英霊は日本の復興を嬉んだかもしれないが、あれよあれよという間に、経済と科学文明の中で己を見失って狂奔している今の日本人の姿を見たら、一体彼らは何を想うのか。怒りと悲しみと絶望の中で、たゞ呆然と立ち尽くすのではあるまいか。その六十余年を生きて来てそうした変化にずっと立会って来た僕自身でさえこの急激な変りようの中で唖然と立ちすくんでいるのだから、六十余年の空白を経て浦島太郎のようにこの国に戻り立った英霊たちの驚愕は、想像するに余りある。
これは鎮魂のドラマであり、怒りと悲しみのドラマである。
もう先のない僕らの世代が、一つの時代の小さな証人として遺しておかねばと思い書き下ろしたものである。
倉本聰

【ビートたけしコメント】
今回は、浅草出身の落ちこぼれ上等兵の役。
おととし同じチームでやった東條英機の役からは、だいぶ降格されちゃったけど、こっちの方が、オイらにとっちゃ、すんなり来るかな。
英霊が今の東京を、日本を見てどう暴れるか、ま、楽しみにして。

【小栗旬コメント】
豪華キャストの中に、自分が入れて光栄です。
倉本先生の書かれたこの「歸國」は、共感出来るところが非常に多く、自分も愁えているようなことが台本に書かれていて、作品を通して自分たちが伝えることが出来るのが楽しみです。

【長渕剛コメント】
ドラマの現場は久しぶりですが、昔一緒にやっていたスタッフも何人かいて、古巣に帰って来たようなうれしさ、気持ちよさを感じています。
今回は、僕の恩師であり大好きな倉本先生にいただいた役。
英霊という難しい役で責任重大ですが、先生の喜ぶ顔を見られるよう精一杯やります。
国を守るために戦った人間の魂を無防備に邪魔しないよう真摯に取り組み、そういう先輩達たちがいたことを伝えられればと思っています。

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「ドラマ「歸國」」奥付

  • Posted : 2010年6月15日 19:36
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