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2013年5月13日

■映画「凶悪」山田孝之×ピエール瀧×リリー・フランキー

山田孝之、ピエール瀧、池脇千鶴、リリー・フランキー出演。実在の事件を元にした映画「凶悪」が9月に公開されます。

映画「凶悪」は、新潮45編集部編「凶悪 -ある死刑囚の告発-」を元にした作品。
雑誌編集部に突如舞い込んだ、とある死刑囚からの一通の手紙。
「自分が犯した事件の他に、数々の殺人事件が存在している。さらに、"先生"と呼ばれる事件の首謀者はまだ娑婆にいる。」
果たして、死刑囚の言葉は真実なのか。事件の真相を追い求めるジャーナリスト・藤井が辿りつく先に待つものとは...
獄中の死刑囚が告白した、警察も知らない殺人事件の真相を1人の雑誌記者が追い求め、首謀者逮捕に至らせたという
実際に起こった事件を題材としたエンターテイメント作品。

キャストは、事件を追う雑誌記者・藤井役を山田孝之、獄中から事件を告発する死刑囚役をピエール瀧、
告発された殺人事件の首謀者役をリリー・フランキー、藤井を支える妻役を池脇千鶴。
監督は、今作が長編デビュー作となる若松孝二に師事した若松プロダクション出身の白石和彌。

映画「凶悪」は、9月21日(土)新宿ピカデリーほか全国ロードショー。

※追記:
8月22日からカナダ・モントリオールで開催されるモントリオール世界映画祭 Focus on World Cinema部門に、映画「凶悪」が正式出品されることが決まりました。
なお同部門には、日本から石井岳龍監督「シャニダールの花」、タナダユキ監督「四十九日のレシピ」も出品が決まっています。

映画「凶悪」ポスタービジュアル 山田孝之 画像 ピエール瀧 画像 リー・フランキー 画像
(C)2013「凶悪」製作委員会


「凶悪」
公開:2013/9/21
配給:日活
監督:白石和彌
脚本:高橋泉/白石和彌
原作:新潮45編集部編『凶悪 -ある死刑囚の告発-』 (新潮文庫)
出演:山田孝之/ピエール瀧/池脇千鶴/リリー・フランキー
チケット:[9/6舞台挨拶付先行上映回 なんばパークスシネマ][初日舞台挨拶 新宿ピカデリー]
Blu-ray:4/2発売:凶悪 [Blu-ray]
DVD:4/2発売:凶悪 [DVD]

山田孝之 コメント
脚本を読ませていただいたときに、是非この作品に参加したいと思いました。
タイトルの通り「凶悪」な内容ですが、雑誌記者である藤井が、須藤と木村の狂気、事件の異常さに触れて変わっていくところに面白さを感じました。
正義とはあくまで自分の中だけにあるもので、それは時として他人にとっては悪とも成りうるものだと思います。
藤井が持つ正義心は木村への強い憎しみへ変わり、いつしか狂気の方向へ暴走してしまう。
その感情の変化がこの映画では何よりも重要と感じていたので、実話ということを深く意識せず、脚本に書かれた藤井の人物像を理解し、表現することに注力しました。
人間誰しもが持つ二面性を、リアリティをもって伝えることが出来ればと思っています。
また、この作品には無視することのできない要素がたくさん含まれていると思っています。
エンターテイメントとしてだけで終わることなく、観た方それぞれが、今自分が置かれている環境や社会について考えるきっかけとなれば嬉しく思います。

ピエール瀧 コメント
人殺しで死刑囚の役と聞き、「須藤という人物と同じ気持ちになることはできない」と正直に思いました。
ですが、監督から強い覚悟と決意を感じたので、この作品に参加させていただきたいと思いました。
この事件について、お話しをいただくまでは知りませんでしたが、原作本の印象はリアリティがあり過ぎて、とてもネガティブな気持ちになったのを覚えています。
暴力シーンを初めて演じた時は嫌な気持ちでしたが、お芝居を重ねるうちに徐々にその気持ちが薄れていく感覚がありました。それが、暴力が持つ魔力であり、暴力の本質なのではないかと思います。
今回、「凶悪」なお芝居で競演したリリー・フランキーさんは日頃から親交がありますが、ここまでしっかりと二人でお芝居をしたことは初めてなのでとても新鮮でした。

リリー・フランキー コメント
木村役を演じることにひどく消耗しました。木村という人物を「殺人を犯すことを何とも思わず、お金がなくなることへ恐怖を感じている人物」と理解していましたが、この役を演じることは本当に疲れました。
そんな木村や須藤は常軌を逸した人物だけれども、どこか普通の人間らしい一面も時にはあり、また藤井は正義なのか偏執狂なのかわからない。それぞれの二面性が描かれて魅力的な脚本でした。
原作も脚本の後に読ませていただきましたが、「こんなにも悲惨な事件が日常に行われていたのか」という驚きとともに、色々と考えさせられる部分がありました。
木村は目的のために一見冗談っぽく殺人を起こしていきますが、監督の演出が素晴らしく、妙なリアリティがそこにはありました。
またリアリティという面でいうと、劇中でピエール瀧さん演じる須藤に睨まれた時、役を越えて本当に悲しい気分になりましたが、昔からよく知っている彼との関係が、木村と須藤の関係性にも反映され、芝居によりリアリティを持たせることができたと感じています。


※追記:
7月17日、ビルボードライブ東京にてトークショー付 特別試写会が行われました。登壇者は三池崇史、山田孝之、白石和彌。

三池崇史 コメント
凄く面白かったのでこの作品は紹介しないといけないと思い、今回実施となりました。今日は、映画に対する考え方が変わる日になると思います。人間の本質を見るという意味で怖い映画。観たくないけど、なぜかものすごく引き込まれる。映画をみたあと、初めて原作本を買いました。リアルな演出で人間のなせる技とは思えない。こんな演技ができる山田孝之を尊敬した。監督としては白石監督に嫉妬した。この山田孝之の表情は僕は撮ったことがない。リリー・フランキー&ピエール瀧は、絶対こんな奴だなと思うほどリアルで、みんなびっくりしますよ。
『凶悪』は原作とは違って映画にしか見えないその人の性格が描かれている。全国で『凶悪』が公開されることは、「映画界の事件」です。ノーベル賞をあげたほうがいい。今年の夏はとりあえず『風立ちぬ』、『パシフィック・リム』『凶悪』を見れば、だいたい世界の映画事情と人間とは何なのかがわかる。
ぜひセットで見てほしい。映画でこういうことが表現できるんだということを感じてほしい。

山田孝之 コメント
いつもどんな役でも役作りの作業は同じですが、今回の撮影期間は約3週間と短いものでしたので、台本を最初から最後まで読み、感情の段階を作って今まで以上に細かな作業をしました。
リリーさんとの共演には衝撃を受けました。どう受け止められるか分からない、役者ではなかなかできない芝居をリリーさんは堂々と演じられるんです。
瀧さんは、真剣に演技をされていても、ふとした瞬間の表情が、冗談かと思ってしまうんです。ふざけてるの?って思うほどに(笑)。ただ、この感じは、藤井と瀧さん演じる須藤との関係として、後藤が言ってることは真実なのか?と常に探りあっている感覚を演じるのに活かすことができました。
『凶悪』は、今の社会に対する問題が色々出てきます。エンターテインメントとして観た後に、さらに一歩引いて日本の問題点を感じてもらえればと思います。

白石和彌 コメント
事件自体はニュースになった時に知っていました。ギラギラ汗をかいて、体液を出す、匂いを感じられる映画を作りたかったんです。その時『凶悪』の話があって、すごい話だしどこまでできるか分からないけどチャレンジしてみようと思いました。
原作はある意味、物語が事実なゆえに出来すぎているというか完璧すぎる。凶悪な人間でも、家庭的な面は持っていて、その人間のグレーな部分が描きたいと思いました。本当の事件が題材なので必然的に社会派となっただけでエンタテインメントを作ろうと思ってこうなりました。
今日が一般のお客さんに観てもらうのが初めて。ワールドプレミアです。瀧さんが映画が完成した時、「この映画を見るとすべての欲がなくなる」と言っていましたが、観た後は食欲がなくなると思うので、先にご飯を食べて最後まで楽しんで観てください。

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「映画「凶悪」山田孝之×ピエール瀧×リリー・フランキー」奥付

  • Posted : 2013年5月13日 23:25
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