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2013年12月 3日

■書籍 観世清和「新訳 風姿花伝」

世阿弥の能楽書「風姿花伝」を家元・観世清和自ら繙く「新訳 風姿花伝」が12月13日に発売されます。

世阿弥が記し、1400年頃に成立したと言われている能楽論「風姿花伝」。
父観阿弥の教えをもとに、稽古や演技、興行の要諦や芸道の奥義を伝えるため、相伝の書として執筆されたものですが、
「初心忘るべからず」「秘すれば花」といった言葉は、時代を超えて多くの人に知られています。

今回発売される書籍は、「風姿花伝」を観阿弥・世阿弥の嫡流観世宗家 観世清和がわかりやすく、語りかけるような訳文で翻訳。
さらにエピソードを織り交ぜた解説も掲載されており、
能に精通している方には世阿弥を身近に感じられ、能をよく知らない方には日本文化の入門書となる読み物になっています。

観世清和は本書の中で、観世家に保管されている世阿弥の自筆本「第六花修」(風姿花伝のなかの一章)についてこう語っています。
「ある日、先代家元である父に呼ばれました。何事だろうと座敷に伺うと、父はいつになく緊張した面持ちで端座し、その傍らには黄色い風呂敷包みがありました。
挨拶もそこそこに、『清和、ここには我が家にとって何物にも代えられない大事な物が入っている。万一大きな災害などに遭った時は、お前はこれだけを抱えて生き延びなければいけない。家族などはどうでもよい。分かったか?』」(「はじめに」より抜粋) 

書籍「新訳 風姿花伝」は、12月13日にPHP研究所より998円(税込)で発売。


書籍「【新訳】風姿花伝」
書籍【新訳】風姿花伝 画像
[Amazon][HMVローソン]
発売:2013/12/13
著者:世阿弥
編訳:二十六世観世流宗家 観世清和
定価:950円(税抜) 998円(税込)
出版:PHP研究所
新書判並製/200ページ

【主な内容】
一 芸道が目指すもの (窮め窮めては、諸道ことごとく寿福延長ならんとなり他)
二 道のため、家のため (心より心に伝る花なれば、風姿花伝と名付く 他)
三 勝つための秘策 (上手は下手の手本、下手は上手の手本なりと 他)
四 一座の棟梁として (能の本を書くこと、この道の命なり 他)
五 いかに成長するか (心中には願力を起こして、一期の堺ここなりと 他)
六 心の世界に (ただ老木に花の咲かんがごとし 他)
七 初心を見続ける (ただかへすがへす、初心忘るべからず 他)
八 花は観客の心にこそ (秘すれば花なり、秘せずば花なるべからず 他)

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「書籍 観世清和「新訳 風姿花伝」」奥付

  • Posted : 2013年12月 3日 19:53
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