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2005年3月28日
■芸術座閉館
27日の「放浪記」千秋楽をもって、東京・日比谷の劇場・芸術座が48年に渡る歴史に幕を降ろしました。
菊田一夫が「現代演劇の実験の場」を提唱し、1957年4月に開場した芸術座。
「がめつい奴」「雪国」「三婆」「あかさたな」「たぬき」など、
物語性の強い女優主演の作品を多く上演し、商業演劇の中心として人気を博しました。
劇場の千秋楽にもなった、「放浪記」は1961年初演。
この日の千秋楽で、総計1,759回の上演を達成
芸術座だけでも1,455回上演、110万人以上観客を動員しています。
「放浪記」主演の森光子は、1,759回の同公演で一度も代役を立てたこともなく、
同一俳優の主演舞台として上演回数の記録更新中です。
また、森光子は芸術座に開場翌年の1958年「花のれん」に出演して以来、
「放浪記」以外にも「おもろい女」「雪まろげ」など計33演目、のべ10年間芸術座の舞台に立っています。
芸術座の閉館に続き、東宝本社ビル内の映画館「みゆき座」は3/31、「日比谷映画」は4/7がそれぞれ最終上映となり閉館。
4/7以降同ビルは解体され、2007年11月に新ビル完成の予定です。
新ビル内にも新劇場が入る予定で、キャパも芸術座同様の750程度になる予定のようですが
劇場の名称「芸術座」はなくなってしまうようです。(新名称は未発表)
しかし、同公演千秋楽では
2008年新劇場での正月興行に「放浪記」の上演が決まったことが発表されました。
(2008/1〜3上演予定)
時期的に、この公演がこけら落としとなる可能性もありそうで、
そうなれば、旧劇場の最後と新劇場の最初が同じ公演となり、これもなかなか珍しいことですね。
※追記
2007/11に完成予定の新ビル内に出来る新しい劇場名が「シアタークリエ」と発表されました。
■シアタークリエ | 演劇ニュース