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2009年4月15日

■シネマ歌舞伎特別篇「牡丹亭」

坂東玉三郎が主演し、中国で公演した昆劇「牡丹亭」がシネマ歌舞伎として上映されます。

2008年3月に、中国の伝統芸能・昆劇との合同公演を京都と北京で上演した坂東玉三郎
2009年3月には、昆劇発祥の地と言われる蘇州で
再び日中合同公演の昆劇「牡丹亭」の公演を行い、大成功を収めました。

そして、この中国公演が早くもシネマ歌舞伎として劇場公開されます。
今回は蘇州での玉三郎のすべてもカメラにおさめた
第一部 ドキュメンタリー篇「玉三郎16Days in蘇州」と
第二部 舞台篇「牡丹亭」の二部構成。
これまで第8作まで上映されてきたシネマ歌舞伎ですが、
今回の上映は「特別編」と銘打たれての公開となっています。


シネマ歌舞伎特別篇 坂東玉三郎・中国昆劇合同公演「牡丹亭」
公開:2009/5/30〜 東劇(東京)
   2009/6/06〜 なんばパークスシネマ(大阪)
   2009/6/13〜 MOVIX京都(京都)
   2009/6/27〜 福岡中洲大洋(福岡)
   2009/秋公開 札幌シネマフロンティア(北海道)
   2009/公開予定 MOVIX本牧(神奈川)
   2009/公開予定 ミッドランドスクエアシネマ(愛知)
上演:2009/3/13〜3/15 蘇州科学技術文化センター(中国・蘇州)
作 :湯顕祖「還魂記」より
芸術指導:張継青
芸術監督:坂東玉三郎
出演:坂東玉三郎/兪玖林

-あらすじ-
南安太守の令嬢・杜麗娘(とれいじょう)(坂東玉三郎)は、
春のうたたねの夢に柳夢梅(りゅうむばい)という若者と出会い瞬く間に恋に落ちる。
二人は歓喜の時を過ごしますが、気がつけばそれらはすべて夢の中での出来事だった。
夢の中での恋が忘れられず、その深い思いのあまり杜麗娘は病に罹り、
はかなくこの世を去ってしまう。
しかし、二人の愛はそれでは終わらなかった...。

坂東玉三郎が中国昆劇と合同公演 | 演劇ニュース
歌舞伎
坂東玉三郎 すべては舞台の美のために
坂東玉三郎 すべては舞台の美のために (和樂ムック)


※2009/5/30 
東劇で坂東玉三郎による初日舞台挨拶が行われました。

Q.初日を迎えての感想
今日は舞台挨拶をやるということで、なんだかそわそわして朝早く起きてしまいました。
この作品自体、ドキュメンタリーと、昆劇の舞台をシネマ歌舞伎で上映するということは、
正直どんなものになるか分からないというところから始まったものなので
歌舞伎でさえこんな朝早くから始まらないのに、満席で朝早くからお越し頂いて、
本当に感謝の念に耐えません。ありがとうございます。

Q.昆劇、牡丹亭という題材を選んだ理由は?
梅蘭芳(京劇の女形の名優)と祖父と父が交流があって、
素晴らしいお芝居だということを父から聞かされていて若い頃から中国の文化、演劇に憧れていました。
また色んな日本の文化は西の方から流れてきたので演劇のルーツを知ることでは、ずっとシルクロードを考えていました。
その中でもやはり梅蘭芳への憧れで、色々と勉強している中で昆劇にたどり着きました。
その中でも「牡丹亭」は梅蘭芳が昆劇を勉強している中で影響を受けた作品ということで、
本当は日本語で「牡丹亭」の公演をしようと、音楽の勉強に中国にいった際に「1つ唄ってみない?」といわれて、
唄ったら「唄えるじゃないか!」ということでだんだん事が進んでいき
結局"遊園"という一幕を「全部やれ」ということになって、今日までの流れに至りました。

Q.全編中国語(蘇州語)で演じられたことについて。
尖った音や蘇州にしかない音、日本にない母音などをマスターするのが大変でした。
現地の人が聞くと正確な発音ではないと思うと思いますが、
ただ古典劇だったので歌舞伎以上に分かりにくい言葉だったので現地の人もすぐに解読できないことが救いでした(笑)
特に大変だったことは舞台に上がって言葉に詰まってしまった時。
日本語だったら「あの?」とか「えーと」とかいえるのですが、詰まったとたんに全部分からなくなるので何も言えなくなるんです。
でも舞台ではお陰でつまらなかったんですけども(笑)
それとこれはエピソードの1つとして、1月に稽古をしているすごく寒い中、
鬘をつけ衣装を着ている最中にいきなり停電になって真っ暗の中全員が慌てずのんびりずーっと待っていたことが今ではいい思い出です。

Q.2部構成にした理由
日本では昆劇というものをご存知でない方が多いので、
ドキュメンタリーをつけたほうがいいんじゃないかと思って2部構成にしました。

Q.美の秘訣は?
昆劇のように襟が詰まった衣服、鬘の生え際で顔の狭い範囲しか見えないこと、これが美の秘訣です(笑)
ほとんど首が見えず、顔の輪郭も隠れるので、あとは出ているところだけきれいにして、指の仕草などに気をつかえばきれいに見えます。
ただ、こんな格好をして誰も道を歩けませんが(笑)

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「シネマ歌舞伎特別篇「牡丹亭」」奥付

  • Posted : 2009年4月15日 17:37
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