演劇ニュース

演劇界、文芸界での活躍が注目されている本谷有希子が主宰する「劇団、本谷有希子」。
2007年には『遭難、』で鶴屋南北戯曲賞を、
2009年には『幸せ最高ありがとうマジで！』で岸田國士戯曲賞を受賞。
今年2010年には結成10年を迎えたこともあり、今最も勢いのある劇団の一つです。
その「劇団、本谷有希子」が昨年2009年の夏に上演した舞台・
第14回公演『来来来来来』（らいらいらいらいらい）が、
この度DVDとして全国のDVD・CDショップ等で発売されました。

主演はモデル、俳優と様々な表情を見せ、同性の憧れの対象でもある女優・りょう。
その他のキャストには、映画『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』では
陰湿な妹・清深役を好演し、本作が初舞台となる佐津川愛美。
『遭難、』での圧倒的存在感が記憶に残る松永玲子。
女性の魅力と激しさ溢れる『毛皮族』劇団員の羽鳥名美子。
舞台『その夜明け、嘘。』での宮崎あおいとの共演も記憶に新しい吉本菜穂子。
そして女性演出家の大先輩であり、得も言われぬ存在感を放つ木野花。
女性ならではの＜心に潜む黒い部分＞をさらけだす芝居で定評のある本谷演劇ですが、
意外にもキャスト全てが女性だけの芝居は本作が初めて。

DVDには、特典映像として舞台稽古のダイジェスト映像などを収録。
イーオシバイドットコムなどで、定価4,200円(税込)で発売中。

●劇団、本谷有希子「来来来来来」
日程：2009/7/31〜8/16　本多劇場(東京)
　　　2009/8/18　新潟市民芸術文化会館(新潟)
　　　2009/8/21〜8/22　サンケイホールブリーゼ(大阪)
　　　2009/8/25　北九州芸術劇場(福岡)
演出・脚本：本谷有希子
出演：りょう/佐津川愛美/松永玲子/羽鳥名美子/吉本菜穂子/木野花

●あらすじ
元自衛官の女・蓉子（りょう）が嫁いだ先は、山奥の村で麩揚げ工場を営む夏目家。
しかし、新婚わずか１ヶ月で夫・ヤスオは彼女を捨てて失踪した。
蓉子が残された嫁ぎ先には野鳥狂いの姑・光代（木野花）にいじわるな兄嫁・千鶴子（松永玲子）。
息子が逃げた事で光代は千鶴子に冷たく当たり、千鶴子は蓉子に鬱憤をぶつけ続けた。
連日の理不尽な仕打ちにも関わらず「過酷な環境ほど自分って成長できるんだ」と、
蓉子はけなげに 耐え続ける。
蓉子の「究極の自己啓発」が続く一方、
光代の仕打ちが我慢の限界に達した千鶴子は、ある陰惨な復讐を思いつく・・・。

※追記
2010/6/29　白水社より書籍「来来来来来」が発売されます。
●来来来来来