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2010年12月 6日

■映画「冷たい熱帯魚」

主演・吹越満、監督・脚本:園子温の映画「冷たい熱帯魚」が1月29日より公開されます。

映画「冷たい熱帯魚」は、「自殺サークル」「愛のむきだし」「ちゃんと伝える」の園子温最新作。
この作品は、監督の実体験と、1993年埼玉愛犬家殺人事件や、数々の猟奇殺人事件からインスパイアされて製作されたとのこと。

家庭不和を抱えつつ、小さな熱帯魚屋を営む主人公・社本が、
同業者で人の良さそうな村田と出会ったことで、想像を絶する破滅の世界へ導かれていく衝撃の物語。
しかし、単に猟奇殺人事件を映画化している作品というわけではなく、
誰しもが出来るだけ触れずに生きていきたいと願う<死>や<暴力>に対する恐れ。
しかし遅かれ早かれ<死>は平等に訪れ、
残念ながらこの世界はそういう<死>と<暴力>に満ちているというメッセージを、
ダーク・ファンタジーの世界で形成させながら、これでもかと我々に突き付けてくるもの。
映し出されるその世界は、観る者によって悲劇とも、喜劇とも映る。

想像を絶する世界を体験する主人公・社本を、吹越満が現代の病んだ人間の苦悩を全身余すなきエネルギーで熱演。
そして社本を絶望へと引きずり込む<モンスター>村田役は、これまで人の良い役を数多く演じてきたでんでんで、
「羊たちの沈黙」のハンニバル・レクター、「ノーカントリー」のアントン・シガー、
「ダークナイト」のジョーカーなどに引けを取らない新たな<ジャパニーズ・モンスター>を怪演。
村田の妻・愛子役は「六月の蛇」などの黒沢あすか、
社本の妻・妙子役に本格的に女優へと転身した神楽坂恵、
社本の娘・美津子役を「パークアンドラブホテル」の新星・梶原ひかり。
そして村田の顧問弁護士・筒井を渡辺哲が演じ、映画を不穏な緊張感で取り囲んでいます。

映画「冷たい熱帯魚」は、第67回ベネチア国際映画祭オリゾンティ部門に正式出品され、9月7日にワールドプレミア。
第35回トロント国際映画祭のヴァンガード部門にて公式上映、
日本では第11回東京フィルメックスにて11月27日にお披露目。
日活の配給で、2011年1月29日よりテアトル新宿ほか全国順次ロードショー。
なお早くも、フランス・ドイツを初め世界で10カ国での公開が決定しています。

映画「冷たい熱帯魚」画像1 映画「冷たい熱帯魚」画像2
(C)NIKKATSU


「冷たい熱帯魚」
公開:2011/1/29
配給:日活
英題:「COLD FISH」
監督・脚本:園子温
共同脚本:高橋ヨシキ
出演:吹越満/でんでん/黒沢あすか/神楽坂恵/梶原ひかり/渡辺哲
2010/日本/カラー/35mm/146min/アメリカンビスタ/DTS-SR【R-18】[オフィシャルサイト]
Blu-ray:冷たい熱帯魚 [Blu-ray]
DVD:冷たい熱帯魚 [DVD]

ストーリー
2009年1月14日水曜日 午後9時11分----どしゃぶりの雨の中を一台の車が走っていた。
車内には、小さな熱帯魚屋を経営する社本信行(吹越満)とその妻、妙子(神楽坂恵)の2人。
娘の美津子(梶原ひかり)がスーパーマーケットで万引きしたため、店に呼び出されたのだ。
その場を救ってくれたのは、スーパーの店長と知り合いの男、村田幸雄(でんでん)。
村田は同業の巨大熱帯魚屋、アマゾンゴールドのオーナーだった。
帰り道、強引に誘われ、村田の店へと寄る3人。そこには村田の妻・愛子(黒沢あすか)がいた。
村田は言った。
「ひとつ、どうです。美津子ちゃんがここで働くってアイデアは?」
翌朝、アマゾンゴールドには女子従業員たちに交じっている美津子の姿があった。
継母である妙子が嫌いだった美津子は、素直に住み込みで働く"新生活"を受け入れていた。
無力なのは社本だ。恩人である村田の、強引さに引っ張られるばかりで、為す術がない。
そして彼はアマゾンゴールドの裏側で、恐るべき事態が進行していることを、まだ知らなかった。
数日後、村田に"儲け話"をもちかけられ、呼び出された社本。
そこには顧問弁護士だという筒井(渡辺哲)と、投資者のひとり、吉田(諏訪太朗)がいた。
門外漢の高級魚のビジネス話に、大金融資を逡巡していた吉田だったが、堅実そうな社本の存在も手伝い、契約書に押印----。
直後、吉田は殺される。愛子が飲ませたビタミン剤には毒が入っていたのだ。
「見ろ! 俺に逆らった奴は、みんなこうなっちまうんだよ!」
社本を前に、吠える村田。
「こいつは58人目か?   ふん、どっちみちバレたら死刑だ。だがな、俺は完璧主義者だ! 
俺はシロウトまがいのオロオロ小僧とは違う。年季もテクニックも違う!」
豹変した村田と愛子に命じられるまま、社本は遺体を乗せた車を運転した。辿り着いたの山奥にある怪しげな古小屋。その風呂場に運んだ死体の解体作業を慣れた手つきでやってのけたのは、村田と愛子だ。
細切れにされた肉と内蔵が詰め込まれたビニール袋と、骨の灰。
何も知らない妙子と美津子を人質に取られた社本は、それらの処分に加担することになる。
「ボディーが透明になっちまえば何も分かりゃしねぇ...俺は常に勝つ!」
村田の暴走と共に、地獄を体験してゆく社本。しかし、追いつめられた社本がついに、思いも寄らぬ反撃に出る!


※2010/12/22追記
2011年1月8日より、ヒューマントラストシネマ渋谷にて園子温監督作品を一挙上映する
【園子温 むきだし特集】の開催が決定しました。
上映作品は、「俺は園子温だ!/佳子ですけど」「自転車吐息」「うつしみ」
「自殺サークル」「夢の中へ」「奇妙なサーカス」「紀子の食卓」「気球クラブ、その後」
「HAZARD」「愛のむきだし」「エクステ」「Make the Last Wish」で、
1月21日まで順次上映。上映期間中にトークイベントも開催予定。

※2011/3/25追記
映画「冷たい熱帯魚」が、北米興行最大手のAMCとパートナーシップを提携、35館以上の公開決定がしました。

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「映画「冷たい熱帯魚」」奥付

  • Posted : 2010年12月 6日 18:08
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