広告

2013年5月27日

■第66回カンヌ国際映画祭「そして父になる」審査員賞を受賞

ポランスキー監督「ヴィーナス・イン・ファー」も上映。第66回カンヌ国際映画祭の結果です。

5月15日から26日に、フランス南部のカンヌで催された第65回カンヌ国際映画祭(Cannes Film Festival)。
今回は、コンペティション部門に是枝裕和監督「そして父になる」(Like Father, Like Son)、三池崇史「藁の楯 わらのたて」(Wara no tate)の2作品が日本から出品。
審査委員長はスティーヴン・スピルーバーグ(Steven Spielberg)。
日本からは映画監督の河瀬直美が審査員を務めています。
日本人がコンペ部門の審査員を務めるのは、1996年の第49回でデザイナーの石岡瑛子が務めて以来17年ぶり。
その他の審査員は、ダニエル・オートゥイユ(Daniel Auteuil)、ニコール・キッドマン(Nicole Kidman)、クリストフ・ヴァルツ(Christoph Waltz)、アン・リー(Ang Lee)など。

コンペティション部門では、是枝裕和監督の「そして父になる」が審査員賞を受賞。
日本映画がカンヌのコンペ部門で受賞するのは第60回の河瀬直美監督「殯の森」以来6年ぶり。
是枝裕和監督は、2001年「DISTANCE/ディスタンス」、主演の柳楽優弥が男優賞を受賞した2004年「誰も知らない」に続く3度目のコンペ出品。
また2009年の第62回では「空気人形」が「ある視点」部門に出品されています。

「そして父になる」は、6年間育てた息子が病院内で取り違えられた他人の子供だったことが判った2組の夫婦を描いた作品で、
1組目の夫婦を、初めて父親役を演じる福山雅治と尾野真千子。もう一組をリリー・フランキーと真木よう子が演じています。
映画「そして父になる」は、日本では10月5日公開。

コンペ部門、長編部門最高賞のパルムドールは、アブデラティフ・クシシュ監督「Blue Is The Warmest Colour」(ブルー・イズ・ザ・ウォームスト・カラー)が受賞。
グランプリは、ジョエル・コーエン(Joel Coen)、イーサン・コーエン(Ethan Coen)兄弟監督の「Inside Llewyn Davis」(インサイド・ルウェイン・デイヴィス)。
脚本賞を日中合作「A Touch of Sin」(ア・タッチ・オブ・シン)のJia Zhangke(ジャ・ジャンクー)が受賞しています。
短編部門のパルムドールは、ムン・ビョンゴン(Moon Byoung-gon)監督の韓国映画「Safe」。

その他コンペ部門では、ブロードウェイの舞台をロマン・ポランスキー(Roman Polanski)監督が映画化した「Venus in Fur」(原題:La Venus a la fourrure)も上映されています。
キャストは、ポランスキーの妻のエマニュエル・セニエ(Emmanuelle Seigner)、マチュー・アマルリック(Mathieu Amalric)。
なお「ヴィーナス・イン・ファー/VENUS IN FUR」は、稲垣吾郎・中越典子の出演で6月に東京・大阪で舞台も上演予定。


▼第66回カンヌ国際映画祭 コンペティション部門(作品表記は英題)
パルムドール:「ブルー・イズ・ザ・ウォームスト・カラー」アブデラティフ・クシシュ監督(フランス/ベルギー/スペイン)
グランプリ:「インサイド・ルウェイン・デイヴィス」ジョエル・コーエン/イーサン・コーエン監督(アメリカ)
監督賞:アマト・エスカランテ「Heli」(エリ)(メキシコ)
男優賞:ブルース・ダーン「Nebraska」(ネブラスカ)(アメリカ)
女優賞:ベレニス・ベジョ「The Past」(ザ・パスト)(フランス)
脚本賞:ジャ・ジャンクー「A Touch of Sin」(ア・タッチ・オブ・シン)(中国/日本)
審査員賞:「そして父になる」是枝裕和監督(日本)


「Venus in Fur」(ヴィーナス・イン・ファー)
原題:La Venus a la fourrure
監督:ロマン・ポランスキー
脚本:デヴィッド・アイヴス/ロマン・ポランスキー
出演:エマニュエル・セニエ/マチュー・アマルリック
2013/フランス/96分

映画「そして父になる」画像

「そして父になる」
公開:2013/9/24先行公開
公開:2013/9/28
配給:GAGA
監督・脚本:是枝裕和
出演:福山雅治/尾野真千子/真木よう子/リリー・フランキー/風吹ジュン/國村隼/樹木希林/夏八木勲/二宮慶多
※2013/07/02追記:公開日が10月5日から9月28日に繰り上げられ、さらに9月24日から先行公開されることが決まりました。

受賞コメント
福山雅治
カンヌから帰国後、連日ガリレオ撮影が続いてまして、コメント作成中に寝落ちしてました。
スミマセン!
是枝さん、本当に本当におめでとうございます!
そしていま改めて、カンヌに連れていっていただけた喜びを実感しています。
あの10分を越えるスタンディングオベーションの中で感じた『届いた!』という手応えが、審査員賞という形で監督の元に届けられたことを心から嬉しく思います。
是枝監督が日本に戻られたらみんなでお祝いしたいです!
この作品に携わった全ての方々、そしてなにより是枝監督、本当におめでとうございます!

尾野真千子
是枝監督、関係者の皆様
この度は審査員賞受賞、誠におめでとうございます。
この作品に出演できた事を改めて嬉しく思います。
また、海外の方々と映画を通して繋がりあえた事がほんとうに嬉しいです。

真木よう子
審査員賞の受賞、誠におめでとうございます。
是枝監督の作品で、初めてカンヌ国際映画祭へ行けただけでも幸せでした。
更に審査員賞を頂いたという報告を受け、言葉にならず、胸がいっぱいです。
紛れもなく、自分もこの作品を作り上げた一員として、世界に評価された事を素直に嬉しく思っております。
監督をはじめ、スタッフ、キャストの皆様には感謝と尊敬の気持ちでいっぱいです。
改めて、心から。おめでとうございます。

リリー・フランキー
是枝監督の真摯な想いが描かれたこの作品が評価されたことを大変うれしく思います。
そして、そこに参加できましたことを、とても、誇りに感じます。
監督、おめでとうございます。

二宮慶多
審査員賞受賞、おめでとうございます。ぼくも、楽しくお仕事ができて、とてもいい思い出になりました。ありがとうございました。

黄升火玄(ファンショウゲン)
是枝監督、僕を選んでくれてありがとうございました。
福山さんたちと一緒にフランスにも連れていってもらい、 目も開けられないくらいたくさんのカメラにビックリしたけどみんなと一緒だったからとても頑張れました。

関連する演劇・ミュージカルニュース

「第66回カンヌ国際映画祭「そして父になる」審査員賞を受賞」奥付

  • Posted : 2013年5月27日 16:57
  • Tag :
  • Prev : « 舞台「逆転裁判 ~逆転のスポットライト~」
  • Next : 宝塚歌劇月組「JIN -仁-」再演 全国ツアー »
  • Category : 映画祭 | 演劇ニュース | シアターリーグ